静岡・伊東市の田久保眞紀市長に持ち上がった“学歴詐称疑惑”について、2日、本人が記者会見を開きました。
2日の「ソレってどうなの?」は、「学歴詐称疑惑の市長が会見」をテーマにお伝えします。
2午前11時から会見した田久保市長、冒頭で「この度は私の経歴にまつわることで市民に心配と迷惑を大変おかけした、深くおわび申し上げたいと思う。誠に申し訳ございませんでした」と謝罪しました。
市長に疑惑が浮上したきっかけは6月、市議会宛てに「東洋大学卒ってなんだ!彼女は中退どころか、私は除籍であったと記憶している」という内容の差出人不明の文書が届いたことでした。
市が発行する広報誌に記載された略歴には「東洋大学を卒業」との文字があります。
この差出人不明の文書については、市議会の本会議でも質問が出されました。
杉本一彦市議:
あなたの言葉で言ってほしい。あなたの言葉で聞きたい。東洋大学法学部、平成4年3月卒業していますね?
田久保市長:
この件に関して、すべて代理人弁護士に任せているので、後のことは弁護士から公式の発言のない限りは私から個人的な発言は控える。
市長は正副議長に卒業したことを示す資料を提示。
その後、怪文書には対応しないとしていました。
これに対し、代表質問をした市議が入手した大学の卒業アルバムには名前が載っていなかったのです。
田久保市長が2日開いた会見。
注目された説明は…。
田久保市長:
私が公開している経歴に関して「問題ない」と一貫して説明してきた。その点について現時点においても変わりない。一部で報じられているような経歴を詐称していることは一切ない。
「経歴詐称はない」と断言しました。
ところが、田久保市長は「6月28日(土)に卒業証明書を取りに(東洋)大学の教務課窓口に出向いた。申請手続きを行ったところ、土曜日ということもあったが、『卒業』は確認できなかった。『除籍』であることがその場で判明した。窓口に行ったが、卒業証明書は取得することができなかった。しかし『大学を卒業している』経歴について、選挙中もこれからも自ら公表していない。弁護士とも確認したところ、公職選挙法上は問題ないという結論」と説明。
一方、怪文書については、「誰が作り議会に送ったかということも含めて必要な対応をしていく」としています。
田久保市長:
怪文書が許され飛び交うような社会になるのはあってはならない。
約1時間半にわたり行われた会見。
進退について質問されると、「市長を続けたい、続けたくないということよりも、自分がつらいからといって今の状況を全て投げ出して逃げ出すようなことはしたくない」と述べました。
番組で東洋大学に確認したところ、田久保市長の除籍の理由などは個人情報のため答えられないとしましたが、卒業した人がその後、除籍になるケースはないとの回答が来ました。
伊東市民はこの会見を見て、「最初からはっきりしたこと言わなきゃダメ。伊東市民をバカにしているのでは?本当の事を言うべきじゃないか、まして市長だから」、「政治家はクリーンであることが前提。その辺が悲しいというか、残念な部分があるが、市長がかわらずやっていけるなら、このまま応援はしていきたい気持ちではいるので、ちょっと複雑な心境」などと答えました。
今回、田久保市長は自身の経歴を自ら公表していないと主張しています。
街の人は投票の際、候補者の学歴や経歴をどれだけ重視しているのか聞くと、「無意識のうちに気にしてる。(市長の学歴詐称については?)信頼は失いますよね」「学歴はあまり気にしない。(学歴は)正直関係ないと思うが、嘘をついているのがちょっと残念」と答えてくれました。
約1カ月前に当選を果たしたばかりの新市長。
今後、市民の信頼を回復できるのでしょうか。