6月30日夜、トカラ列島近海を震源とする地震で1日も震度4の地震を観測した悪石島を緊急取材。
人口89人の島で、住民たちから不安の声が聞こえました。

1日午後1時40分ごろ、悪石島に入ったFNN取材班。
最初に取材をしたのは、島で民宿を営む有川和則さんです。

昨日発生した震度5弱の地震は、経験のない揺れだったと話します。

民宿十和丸・有川和則さん:
僕は最初座った状態で震度5弱が来たもので、すごいなというのはあった。12秒かそのぐらいだと思う。きのうぐらいから睡眠不足もあってか体がだるくて。

今までに群発地震は何度も経験したという有川さん。
しかし、10日以上続く今回の一連の地震に疲れ切っていました。

民宿十和丸・有川和則さん:
皆さんが地震の話から始まって地震の話で終わるっていう。みんな睡眠不足、疲れた、早く収まってほしいというそれだけです。

1日午後も震度4を観測しています。
トカラ列島近海を震源とする震度1以上の地震を、6月21日から今日午後5時までに773回観測しました。

十島村役場などによると、これまでに人や建物への被害の報告はないということです。

頻発する地震に島の医療従事者も不安を抱えていました。

悪石島へき地診療所 看護師・渡部涼さん:
やっぱり一番は眠れないっていう話を聞いてて、もしかしたら地震で眠れないとかストレスがたまってしまっている。

診療所に勤める看護師の渡部涼さん。
悪石島には常駐する医師はいません。

渡部さんはこの日、島内にいた唯一の医療従事者でした。

連続する地震に、離島の医療体制のもろさも浮き彫りに。
そんな中、住民の命を守らなければなりません。

渡部さんは「医者がいないって中で看護師だけでっていうのは不安なところはあります。一応想定して訓練はしていますが実際起きたらどうなるのか不安」と話しました。

気象台は当分の間、震度5弱程度の地震に注意を呼び掛けていて、住民の緊張の日々は続きます。

鹿児島テレビ
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