神奈川・座間市のアパートで男女9人を殺害した罪などに問われた白石隆浩死刑囚(34)の死刑が27日午前執行されたことを受け、27日の記者会見で死刑制度の是非を問われた林芳正官房長官は、「死刑を廃止することは適当ではない」と述べた。
林長官は会見で、「死刑制度の存廃は、我が国の刑事司法制度の根幹に関わる重要な問題」とした上で、「国民世論に十分配慮しつつ、社会における正義の実現と種々の観点から慎重に検討すべき問題だ」と述べた。
その上で、「国民世論の多数が、極めて悪質・凶悪な犯罪については死刑もやむを得ないと考えている」と指摘。
さらに、「凶悪犯罪が後を絶たない状況を鑑みると、罪責が著しく重大な凶悪犯罪を犯した者に対しては、死刑を科することもやむを得ない」と述べた。
そして、「死刑を廃止することは適当ではない」と強調した。
死刑の執行は2022年7月以来で、石破内閣の発足後、初めてとなる。