初めてベトナムで作られた花笠まつりの花笠が届いたニュースの続報。遅れて届いた花笠をまつりに間に合わせるため、市民有志による仕上げ作業が始まった。
「花笠づくり」の仕上げ作業のために集まったのは、山形市内の元教職員でつくる2つの市民団体。
これらの花笠は、「山形花笠まつり」で使われる花笠の9割以上を作っている市内の民芸品店・尚美堂が、今回初めてベトナムに生産を依頼したもの。
2024年の花笠まつりで、尚美堂は作り手の高齢化などの影響で「必要な花笠が1000枚も足りない」という事態に陥った。
そこで、打開策として考えたのがベトナムでの花笠づくり。
今回、約1500枚の花笠の生産を依頼した。
ベトナム製の花笠の品質は良好だが、船による輸送が遅れ、6月20日に予定より1カ月遅れで山形に到着した。
さらに、これまで県内で生産していた花笠には赤いフチがついた状態で納品されていたが、ベトナム産の1500枚は技術的な問題で赤いフチがないままの納品となっている。
「このままでは花笠まつりに間に合わない」と聞きつけた2つの団体が、ボランティアで花笠の仕上げ作業をすることを申し出た。
(参加した人)
「この後きれいな花も飾られるだろうし、これを持って楽しく踊ってほしい」
「私たちにできることで、花笠まつりが盛大になればと思う」
(尚美堂・逸見良昭社長)
「私たちの会社だけでというのは到底対応することはできなかった。そういう中集まってもらい、実際にやってもらえる姿を見て本当にうれしい」
有志のみなさんの力を借りて、1500枚の花笠は何とか7月20日までに完成しそうだという。
山形花笠まつりは8月5日に開幕する。