事情を抱えた親が育てられない子どもを匿名で託す「赤ちゃんポスト」。
大阪府泉佐野市が設置を目指していて、きょう25日、議会でその準備のための予算案が可決されました。
さきほど、泉佐野市議会で可決された今年度の補正予算案は、「赤ちゃんポスト」の設置に向けた調査費用800万円などが含まれます。
事情を抱えた親が育てられない子どもを匿名で託す赤ちゃんポストは、熊本市の慈恵病院が2007年に全国で初めて設置し、これまでに190人以上の子どもが預けられました。
ことしからは東京の病院でも運用が始まりましたが、生まれたばかりの赤ちゃんが遺棄される事件は後を絶ちません。
こども家庭庁が去年発表した調査結果によると、遺棄されて死亡した新生児は13人。
母親が予期せぬ妊娠などで誰にも相談できず、遺棄に至ったケースが多いということです。
赤ちゃんの命を守るために泉佐野市はことし、全国初となる行政主導での赤ちゃんポストの設置を目指すと明らかにしました。
さらに、妊婦が病院などの関係者だけに身元を明かして出産する「内密出産」も受け入れる予定です。