大雪により収穫が困難となり廃棄される予定だった新潟県上越市の雪下キャベツが“ドッグフード”に生まれ変わり、新潟市のペットショップで販売されています。
■廃棄予定だった“雪下キャベツ”をドッグフードに加工!
新潟市のペットショップ『ミリオンペット』で5月から販売されているのが上越市の雪下キャベツを使ったドッグフードです。この商品が開発されたきっかけを聞くと…
【ミリオンペット 江口亜由美 代表取締役】
「大雪で廃棄されるキャベツの量が多いということを報道で知って、何かにつなげられないかなと感じ、商品が実現した」
その雪下キャベツは今年3月。
【齋藤正昂アナウンサー】
「気温が上がり、雪どけも進む中ですが、こちらのキャベツ畑は依然として一面真っ白。雪で地面は見えていない状態です」
上越市の畑では収穫の時期を過ぎても雪が残っていて、約1万玉のキャベツが収穫できない状態に。
【高田圃場 早津知祥さん】
「雪がとけたときにはこの温度ですぐとう立ちして(茎が伸びて)花が咲いてしまう。そうなると販売もできない。キャベツは砕いて畑につけこんで、収穫できずにおしまいになってしまう」
農家の早津さんはキャベツの収穫を断念するつもりでしたが、ペットショップからの連絡があり、雪がとけてから約200玉を収穫し販売。
乾燥させた後、おからと混ぜ合わせ、ドッグフードに生まれ変わりました。
【高田圃場 早津知祥さん】
「生で出さないぶん多少傷んでいるところは切って使っていただいたとか。とうが立ってしまって、かたくなったものでも加工してくれた。作った以上は捨てるより、一つの商品になって消費者に届いたというのが非常にうれしい」
キャベツの食物繊維だけでなく、おからで植物性のタンパク質もとれるため、栄養バランスのとれたドッグフードに。店の看板犬であるミニチュアシュナウザーの孔明くんも気に入っているといいます。
もちろん人が食べても大丈夫。
【齋藤正昂アナウンサー】
「雪下キャベツの独特の甘みがさらに凝縮されたような味がします。人も食べられるし、塩分も控えめなので、家の犬にも安心して食べさせられそうです」
■廃棄予定の食品でドッグフードを開発「無駄なく生活できたら」
これまでにも、新型コロナ渦で消費されず廃棄予定だった村上市のサケを使ったドッグフードを開発し販売しているミリオンペット。
その背景には食品ロスを出さず、なおかつ新潟のおいしい食材を愛犬にも食べてほしいという思いがあるといいます。
【ミリオンペット 江口亜由美 代表取締役】
「おいしい食材がいっぱいあるので、そういったもので、また次のシリーズにつながればと思っているし、みんなが無駄なく生活できたらとてもいいなと思っている」
このドッグフードは新潟市東区と西区にある店舗で販売されています。