うつろな表情を浮かべ警察車両に乗せられる男。
霊媒師になりすまし、除霊と称して女性にわいせつな行為をした不同意性交の疑いで逮捕・送検された佐藤晋悦容疑者(28)です。
佐藤容疑者は2025年3月、東京・新宿区のマンションの一室で20代の女性に性的暴行を加えた疑いが持たれています。
佐藤容疑者の手口はどのようなものだったのでしょうか。
事件のきっかけは被害女性がSNSに配信した動画を佐藤容疑者が見たこと。
動画を見た佐藤容疑者はダイレクトメッセージを送り女性に「精神的に病んだりしてないですか?あなたには男性の生き霊がついています。正直かなり危険な状態なので、はらわないとマズいです」と告げました。
そして女性がビデオ通話に切り替えて家の中を佐藤容疑者に見せると、さらに「クローゼットの方から霊がにらんでいる。直接あなたの家に行って除霊しなければ大変なことになる」と畳みかけたといいます。
除霊を勧める佐藤容疑者は交通費約2万7000円を口座に振り込ませ、都内の駅で会う約束を取り付けました。
都内の駅で女性と合流した佐藤容疑者は「あなたの顔が見えないほど霊がついている。生きているのが不思議なくらいだ」などと言って女性宅に向かいました。
こうして向かった女性宅で佐藤容疑者は除霊目的だとして女性に「僕と性的行為をしないと霊がはらえない。こうした除霊方法は本当にある」と告げたといいます。
女性が行為を断ると佐藤容疑者は逆ギレ。
「せっかく君のために来たのに死んでもいいのか。僕だって好きでこの除霊方法をやるわけじゃない」などと口走って、性的暴行を加えたとみられています。
警視庁の調べに佐藤容疑者は「女性についている男性の生き霊をはらうために家に塩を置いたり、お経を読んだことは間違いないが、性的な行為は一切やっていない」と供述し、容疑を否認しています。
警視庁は、佐藤容疑者がわいせつ目的で女性に近づき犯行に及んだとみて調べを進めています。