熱々に揚がったジューシーなから揚げ。
ですが今、世界最大の産地・ブラジルで鶏肉ショックが起き、影響が心配されています。
東京・中央区の「くにちゃんずキッチン」。
揚げたてのから揚げを食べた吉岡恵麻キャスターは「かぶりつけばかぶりつくほど肉汁があふれてきます。こんなプリプリなやつ食べたことないです。初めて食べました」と話します。
鶏肉はブラジル産。
から揚げに最適な脂がのっていて、ジューシーなのが特徴だといいます。
来店客は「昼から頑張ろうという気になる。おいしいです」と話しました。
この食卓のレギュラー選手「から揚げ」を支えるブラジル産の鶏肉に、なぜ値上げの波が押し寄せているのでしょうか。
くにちゃんずキッチン・丸山邦夫さん:
3月4月から比べると2kg160円(値上がり)、(2kg入り)1袋160円変わっている。週に(10kg入り)5~6箱使う。そうすると大きい金額になる。
背景にあるのは、世界最大の鶏肉輸出国でもあるブラジルで起きた“鶏肉ショック”。
鳥インフルエンザが猛威を振るい、5月、世界各国への輸出を一時停止する事態となりました。
影響は日本でも。
輸入している鶏肉のうち7割がブラジル産なのです。
くにちゃんずキッチン・丸山邦夫さん:
原価が上がると利益率下がる、かといって価格に転嫁するとお客さまだって給料が上がっているワケじゃないから足が遠のく。
ブラジル産の“鶏肉ショック”の影響で、「スーパーセルシオ和田町店」では、売り場に異変が起きていました。
セルシオジャパン・鶴田聡部長:
お客さまのニーズに応えられなくなってきて、ブラジル産は取り扱っていたが、今現在やめている。
以前はブラジル産も取り扱っていましたが、値上がりが続くため、値段が大きく変わらなくなってしまったという国産だけにしたといいます。
しかし、その国産も値上がり傾向だというのです。
来店客は「鶏肉は安いから大量に買ってという感じだったが、今は『きょう安い』と思ったときに買う。前より(手が)出しにくくなっている」と話します。
消費者の味方である、安くておいしい鶏肉はどこに。
店は、ブラジル産に代わる産地の鶏肉を扱うことを検討しているといいます。
セルシオジャパン・鶴田聡部長:
今度タイ産とか仕入れようかなと検討中。低単価で出せると思う。販売していこうかと。
タイ産の鶏肉は、国産に比べさっぱりとしつつも、やわらかさを兼ね備えているのが特徴だといいます。
こうした中、ブラジル政府は18日、鳥インフルエンザが国内の養鶏場からなくなったと宣言しました。
輸入の再開はいつになるのか。
スーパーも心待ちにしています。
セルシオジャパン・鶴田聡部長:
値段が見合うものがあればブラジル産も販売していきたい。いま現在(国産が)こんなに高騰してしまったので、また外国産に頼らざるを得ないと思っている。