トランプ大統領が突如発表した停戦合意の背景について、ワシントンからFNNワシントン支局・千田淳一記者が中継でお伝えします。
停戦合意の背景にはイスラエルとイラン、双方のメンツを保たせたトランプ政権の戦略がありました。
アメリカメディアによりますとトランプ政権は、イランの3つの核施設を攻撃したあと、アラブ諸国に対し24時間以内の段階的な停戦案を提示し、これが間接的な形でイランにも伝えられました。
これを受けて、イランは、カタールにあるアメリカ軍基地を報復攻撃する前に、カタールを通じてアメリカに事前通告したことで緊張を回避する意図を示し、トランプ政権はイランの攻撃を許しました。
これによりイスラエルとともにイランのメンツも保たせ、停戦合意の土台を作ったとしています。
トランプ氏が明らかにした合意内容では、イランが先に攻撃を停止しその12時間後にイスラエルが攻撃を停止するとしていて、成立となればトランプ政権の軍事行動と仲介外交が緊張緩和の出口戦略を作ったといえます。
停戦合意の発表を受け、林官房長官は24日午前の会見で、「歓迎する」と述べました。
林官房長官:
今般のトランプ大統領の停戦の発表を歓迎しており、これが実施に移されていくことを強く期待をいたします。
林長官は、中東情勢について、「報復の応酬を懸念している、アメリカとイランの協議を始め、対話の道が再開されることを強く望む」と述べた上で、今後の推移を注視する考えを示しました。
また、中東地域での日本人の安全確保に万全を期す考えを示しました。