鹿児島県内ではトカラ列島近海を震源とする地震が21日土曜日から頻発していて、これまでに250回を超える地震が発生しました。
揺れが続く鹿児島県十島村悪石島の学校では、子どもたちがヘルメットをかぶって登校しました。
今回の一連の地震では、おもに悪石島で地震を観測していて、震度4の地震はこれまでに3回発生しました。
その悪石島にある義務教育学校の23日朝の様子です。
群発地震が起きてはじめて平日を迎える中、登校する子供たちはヘルメットをかぶっていました。
子ども
「きのうの地震は怖かった」
いつ来るかわからない揺れに備えが続く悪石島の住民たち。
学校の校長に話を聞くとー
十島村立 悪石島学園・当房芳朗校長先生
「朝からヘルメットをかぶって対策をとって登校している。授業中もヘルメットをかぶっている子もいるし、机の横に置いておいて備えているところです」
轟木康陽記者
「登校した子どもたちに変化は?」
当房芳朗校長先生
「そこまで変化はなかったんですけど、夜も揺れがありますから、夜が寝れていない子も半分くらい確認をしたらいた。ちょっと元気がない子も少しいた」
トカラ列島近海を震源とする震度1以上の地震は21日が28回、22日が106回、23日午後5時までに119回で、合計253回観測しています。
この地域では度々まとまった地震活動があり、2023年9月には346回の地震が発生、2021年12月には悪石島で震度5強を観測しました。
鹿児島大学の観測所を訪ねると、悪石島で地震が頻発している様子が一目で分かるモニターがありました。
坪内一樹キャスター
「こちらのモニターは県内各地に設置された地震計です。他の場所と比べると明らかに悪石島だけが大きな動きを示しています」
このモニターは10分間の地震計の動きを示していて、水色で示した悪石島は体に感じない地震も含め、ひっきりなしに動いていました。
専門家は群発地震について予測の難しさをあげます。
鹿児島大学・八木原寛准教授
「群発地震の難しいところは、どれが最大規模の地震で、それがいつ起こって、有感地震がいつまで続くのかという予測が非常に難しい」
その上で、離島ならではの備えが必要と話しました。
鹿児島大学・八木原寛准教授
「離島では(島の)周回道路など崖崩れしそうな場所がある。なるべく落石するような所は、(地震)活動が収まるまで通らないことを心がけていただく」
やはりこれだけ続くと不安な日々を過ごされていると思います。
気象台は当分の間、強い揺れを伴う地震に注意する様、呼びかけています。
落石に注意という専門家のインタビューもありましたが、地震への備えを改めて確認します。
食器棚やテレビなど倒れやすい家具は固定しましょう。
突っ張り棒など転倒防止グッズなども準備するといいかもしれません。
また、就寝する際は物が落ちてこないか、倒れてきそうなものがないか確認してください。
壁にかけている額縁などにも注意してください。
事前にできる対策を万全にして備えておきましょう。