全国の高速道路で逆走による交通事故が相次ぐ中、自動車専用道路では全国で初めてとなる逆走車両の対応訓練が23日、中部縦貫自動車道の福井県内区間で行われました。
高速道路の逆走は全国的に後を絶たず、2025年4月には栃木県内の東北自動車道で逆走した乗用車の正面衝突事故をきっかけに多重事故が発生し、3人が死亡、約10人がけがをする事態となりました。
全国初となる逆走対応訓練は県警と国土交通省が企画したもので、23日は中部縦貫自動車道の勝山-九頭竜間の片側1車線の上下線を午前10時から2時間半にわたり通行止めにして実施されました。
訓練では、自動車道の上志比付近で大野市方面に向けて逆走車両がいると110番通報が入ったとの想定で進められました。
逆走車両の情報は県警から国土交通省側に伝えられ、その情報を基に福井河川国道事務所のパトカーが反対側の車線を使って現場に急行。逆走車両を発見後は並走し、県警が指定した地点で停止させるまでの流れを確認しました。
県警によりますと2020年から2024年までの5年間で、高速道路を含む県内の自動車専用道路で逆走車両は33件確認されましたが、事故の発生はなかったということです。
県警や国土交通省は、インターチェンジやサービスエリアでドライバーらに逆走防止を呼び掛ける啓発活動も行っていくことにしています。
