20日午後1時、緊急会見を開いた日本テレビの福田博之社長。
アイドルグループTOKIOの国分太一さん(50)の出演番組降板について説明しました。

日本テレビ・福田博之社長:
国分太一さんにつきまして、過去に複数のコンプライアンス上問題ある行為が認められたので、本日、日本テレビHDおよび日本テレビ放送網の臨時取締役会を招集して、レギュラー出演中のザ!鉄腕!DASH!!の降板を正式決定いたしました。ご本人にはすでにお伝えをし了承を得ております。プライバシー保護の観点からその行為についてはお話しすることができません。

日本テレビは国分さんについて、過去にコンプライアンス上の問題行為が複数あったことを確認したと説明。
そのうえでレギュラー出演する「ザ!鉄腕!DASH!!」への出演を継続することが適切でないと判断し、番組降板を決定したと発表しました。

降板については第三者の弁護士による調査結果などを踏まえて決定し、20日の臨時取締役会で承認を得たとしています。

続く質疑応答では問題行為に及んだ時期や、具体的な内容などについて質問が飛びました。

――刑事告発について、また被害者は複数?

日本テレビ・福田博之社長:
複数と申し上げましたし、時期についてはプライバシー保護の観点からここで申し上げることができません。刑事告訴等についてはそういう事案ではございませんので考えておりません。

――複数は何回?

日本テレビ・福田博之社長:
複数回とだけ申し上げさせていただきます。

――いつ事案を知った?

日本テレビ・福田博之社長:
5月27日に覚知いたしました。

――被害者がいる?

日本テレビ・福田博之社長:
それもあわせて申し上げられません。

――それでは何もわからない

日本テレビ・福田博之社長:
申し訳ありません。

福田社長は5月27日に問題行為を把握し、社内外の聞き取り調査によって複数の事実が確認されたと説明。
一方で、事案は国分さん個人の問題で刑事告訴するようなものではないと説明しました。

――最初に(社長が)聞いたときの所感は?

日本テレビ・福田博之社長:
ただただショックを受けた。残念でしょうがない。信じたくない。降板を伝えたのは正式に降板を決めたのは本日ですけど、本人に降板という話をしたのは一昨日です。(国分さんから)このようなことになってしまって、大変申し訳なく思っておりますと、言葉はいただいています。

――番組は継続。他のメンバーは事案把握してたかとか関わっていたとか全くないのか?

日本テレビ・福田博之社長:
ないと思います。

――日テレ側の責任は?

日本テレビ・福田博之社長:
コンプライアンス上問題ある行為をした出演者を起用したことについて、責任を感じています。

一方で、問題行為についての具体的な内容や時期やハラスメントの被害者がいたかどうかなどについては、プライバシー保護を理由に一切明らかにできないと繰り返しました。

――「ザ!鉄腕!DASH!!」関係で起きたこと?

日本テレビ・福田博之社長:
「ザ!鉄腕!DASH!!」は出演してもらっている番組ですから、そこからの降板、事案が認められたので降板をするとなっているので番組との関わりについてはなんとも申し上げられません。

――パワハラ・セクハラはなかった?

日本テレビ・福田博之社長:
本当に申し訳ないですけれども、同じ観点からお答えできません

――このままでは“うわさ”レベルの話しか回らない

日本テレビ・福田博之社長:
本当に同じ答えで申し訳ありません。お話しできません。

――なぜ話せない?

日本テレビ・福田博之社長:
プライバシー保護です。

明言を避け続ける姿勢に対し、記者が声を荒らげ騒然とする場面もありました。

日テレの説明:
同じことのくり返しになってしまうので、それ以外の質問のある方につきまして、大変申し訳ありませんが、挙手の上ご発言いただけますか?

記者:
いま、全国の国民が見ているんですよね。まったく説明がないなと、皆感じているんですよね。

20日の会見について、企業のリスク管理に詳しい桜美林大学の西山准教授は「一言で言うと『まだ何もわからないな』。おそらく日本テレビとしては早いうちに情報を出して、日本テレビ側の責任範囲を明確にしたかったという意図があるだろう。フジテレビ1回目の会見も回答を差し控える形で問題が起きた。プライバシーの観点から何も言えないのが、逆に批判を浴びるとわからなければならなかった」と指摘します。

西山准教授は「今後SNSなどで憶測が広がってしまうのでは」との見方を示しています。

そして先ほど、国分さんが副社長を務める株式会社TOKIOの城島茂社長と国分さん本人がコメントを発表しました。

最初のコメントはTOKIOのリーダーで、代表取締役の城島茂さんのものです。

株式会社TOKIO 城島茂代表取締役:
この度、弊社所属タレントの国分太一においてコンプライアンス違反が判明いたしましたため、本人とも協議の上で猛省を促すべく、6月20日付にて無期限で全ての活動を休止することといたしました。日頃より応援してくださっている関係者の皆さまや、ファンの皆さまには突然のご報告となり心よりおわび申し上げます。今後につきましては現時点では一切未定でございます。

発表されたのは20日付での国分さんの無期限活動休止。
国分さん本人も謝罪の言葉を寄せました。

TOKIO・国分太一さん:
この度の件に関しまして、関係各所の皆さま、応援し続けてくれているファンの皆さまに多大なご迷惑をおかけしたことを、心よりおわび申し上げます。長年の活動において、自分自身が置かれている立場への自覚不足、考えの甘さや慢心、行動の至らなさが全ての原因です。期限を決めずに全ての活動を休止し、自分を見つめ直させていただきます。改めてご迷惑をおかけしましたことを重ねておわび申し上げます。

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「経済部」は、「日本や世界の経済」を、多角的にウォッチする部。「生活者の目線」を忘れずに、政府の経済政策や企業の活動、株価や為替の動きなどを継続的に定点観測し、時に深堀りすることで、日本社会の「今」を「経済の視点」から浮き彫りにしていく役割を担っている。
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