秋田市の秋田工業高校の建築科の3年生10人が18日、地域の住宅がどれだけ地震に耐えられるかを調べる「耐震診断」の実習に臨みました。生徒が建築物を学ぶとともに、住民にとっても地震の備えを見直すきっかけにもなっています。

実習で生徒は教員や建築士から指導を受けながらチェックシートを使って住民から聞き取りを行います。

チェックシートには10項目の質問があります。
建物を建てた時期や、これまで大きな災害に見舞われた経験などを問うもので、1項目1点の合計点数が高いほど耐震に優れた建物です。

生徒の「この家に吹き抜けはありますか」との質問に住民は「ない」と答えると生徒は「吹き抜けがあると耐久の強度が低くなってしまうが、この家はないということなので1点です」と住宅の図面を広げながら住民にわかりやすく説明していました。

診断を受けた住民は「非常に安心しました。子供たちも将来その道で頑張るだろうから少しでも人材育成貢献にもなったと思う」と話していました。

指導役の一級建築士は「この授業を受けて市内の業者やいろいろな場所で実際に仕事している方がいるため、いい経験になると思う」と実習について評価しています。

建築士の視点から「建物は雨や風で劣化するため、地域の気候などを考慮して改修を進めながら耐震を向上させていくべき」としています。

実際に耐震診断を行った生徒は「実際に建物を見る機会がないのでいい機会でした。建物のことをわからない方に説明するときにどうやったらわかるかを意識した」と充実した時間を過ごした様子でした。

生徒は建築への学びを深めながら、地域防災に貢献できる方法を考えていました。

秋田テレビ
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