ハンセン病に対する正しい理解を深めてもらおうと、県がパネルや作品などの展示を始めました。

ハンセン病とは「らい菌」に感染することで起こる病気で、国の誤った隔離政策により元患者やその家族に深刻な差別被害が生じました。

県は毎年この時期を「ハンセン病問題を正しく理解する週間」としていて、鹿児島市の天文館図書館で始まった展示会では、ハンセン病の歴史に関する写真やポスター、療養所の入所者が書いた絵画や手編みのセーターなどが展示されています。

中川雅温記者
「こちらにある湯飲みは二重にしたり穴をあけて熱を逃がしたりするなど、手の感覚麻痺に苦しむ患者がやけどしないように工夫されています」

県内には鹿屋市と奄美市にハンセン病の療養所があり、県によりますと2つの施設の入所者はこの10年間で199人から59人に減少し、歴史を語り継ぐことが課題となっています。

鹿児島県保健福祉部健康増進課・岩元千鶴技術主幹
「若い方々にもこういうことがあったという歴史について(展示を通して)学んでもらって正しく知ってもらう。差別や偏見のない世界、地域社会について考えてもらえれば」

この展示は天文館図書館で6月22日まで、それ以降は鹿屋市や奄美市などでも開催されます。

鹿児島テレビ
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