警察官を名乗る男などからSNSのビデオ通話で「身柄を拘束しあなたの口座を凍結します」などと言われ、福岡市の50歳の男性が現金計863万円をだまし取られていたことがわかりました。
春日警察署によりますと6月16日、福岡市早良区の会社員の男性(50)の携帯電話に警視庁の警察官を名乗る男から電話があり「特殊詐欺の事件で心当たりはないですか。あなたのキャッシュカードが事件に使われている。兵庫県に来れますか」などと言われました。
男性が「行くことができない」と答えると電話が転送され、兵庫県警の警察官を名乗る男につながってSNSに誘導され、その後、ビデオ通話で警察官の制服を着た男から「今から兵庫県に来てほしい。来ないのであれば、身柄を拘束し、あなたの口座を凍結します」と言われ、更に「検察につなげます」と言われました。
すると、ビデオ通話の画面越しに検察官を名乗る男から、男性の名前が入った逮捕状を示され、「このままだと拘束され、口座も凍結されます。あなた自身が動いて容疑を晴らすしかありません。お金の流れを調べるため、指定する口座に送金してください。」などと言われ、16日から17日にかけて3回にわたり、現金合計863万円を指定口座に振り込み、だまし取られたということです。
警察はニセ電話詐欺事件として調べるとともに
▽警察官が「SNSで事件の内容を伝えること」「捜査のためにお金を送金させること」はありません。
▽「資金洗浄 (マネーロンダリング)」 「逮捕状」「犯人を逮捕したら…」「SNSで取調べ」「資金調査」の言葉が出たら、電話をすぐに切断しましょう。
▽SNSは、知らない人からの「友だち申請を拒否」「メッセージ受信を拒否」する設定にしておきましょう。
などと注意を呼びかけています。