世界最大級のテックイベント。
日本のスタートアップの技術に世界が注目しています。
フランス・パリで開催中のテクノロジーイベント「VIVA TECHNOLOGY」。
国内外から1万3000を超える企業などが一堂に会し、AIやロボティクス、サステナビリティなどの最新テクノロジーを紹介。
日本からも30社以上が参加しています。
人間の触覚に着目した実験が行われているブース。
目を閉じたスタッフが空のコップを持っています。
水を入れるのは、手前に置かれたピンクのコップです。
これはコップの底に取り付けられたセンサーに水が当たり、その振動がもう片方のコップに伝わることで、まるで水が注がれたような感覚になるというもの。
自動車の工場などですでに実用化されていて、作業員の指先のセンサーから得た情報を基にAIが作業状況を確認するといいます。
ロボセンサー技研・大村昌良社長:
「私がやった作業は完全だ」ということをAIが判定してくれて、それは「安心してお客さまに届けられる製品」になるということで喜ばれる。フランスはやっぱり自動車メーカーさんとか航空機産業が盛んですので、そちらのメーカーさんにぜひ使っていただきたいということでこの展示会に参加した。
一方、水産養殖のスマート化をテーマにした企業も。
水中に設置したカメラを通じて、魚の大きさや数、健康状態などをAIがリアルタイムで解析。
自動化による人件費などのコスト削減のほか、餌のタイミングや量を最適化することができ、病気の早期発見なども可能になりました。
NeuralX・仲田真輝CEO:
(病気などが発生すると)数年かけた先行の投資金額が全て水の泡になってしまう。(AIは)早い段階で検知ができてその対策ができる。そういったところでビジネスリスクを下げるようなメリットを提供している。(パリは)マーケットとしても意外に面白いマーケット。アパレルとかハイブランドで有名ですけど、(水産業など)第1次産業もあるということに気付けたのは大きな収穫。
フィンランド人来場者:
ヨーロッパを拠点とする企業が、日本の技術を活用する可能性は大いにあると思います。
フランス人来場者:
日本の技術は高い評価を受けており、イメージは「無駄のない技術」で「謙虚」でありながら「効果的」なものと考えられています。私は日本は十分に存在感を示せていないのだと思います。
ヨーロッパのテック市場で、日本のスタートアップ企業が存在感を発揮することができるのか。
新たなビジネスチャンスの開拓に向けた挑戦が始まっています。