6月は、環境月間です。
廃棄されるはずのバナナが炭として生まれ変わるなど、地球に優しいユニークなエコの取り組みを取材しました。
輸入品を一時保管する倉庫に積まれた段ボール箱。
その箱に書かれていたのは「BANANA炭」の文字。
中に入っていたのは、バナナの形そのままの炭でした。
見た目のインパクトも抜群なこの炭を開発したのは、青果の輸入・販売などを手掛ける大手企業。
株式会社ドール ドール拡大推進室・中島小織さん:
皮に傷があるバナナやサイズにばらつきがあるものは、規格外としてこれまで廃棄してきた現状があった。この規格外のバナナを炭として活用することはできないかと考えた。
この企業で発生する規格外のバナナは年間約2万5000トンで、その一部を高温処理してバナナ炭を生産。
アウトドア人気の高まりとともに、バーベキュー用の炭としても注目されています。
木炭よりも軽く、持ち運びが楽なバナナ炭。
着火もスムーズ。赤い炎が立ち上ります。
株式会社ドール ドール拡大推進室・中島小織さん:
一般的な木炭に比べると早く火がつきやすくて、バーベキューを楽しみたい時に使いやすいのではないかと。
さらに、火力が穏やかで食材が焦げにくいといいます。
バナナ炭を使ったバーベキューは家族連れにも好評でした。
燃やした後の灰について、ドール拡大推進室の出田大樹さんは「バナナ炭の特徴で、崩れやすいので片付けしやすい」と話しました。
このバナナ炭、田んぼにまいて土壌改良に活用する研究も進められていて、水持ちや水はけの改善が期待されるなど、農業での活用も広がっています。
同じエコでも環境への配慮や防災の観点から今、注目されているのが「ポータブル電源」です。
その世界トップブランドのプレスルームを訪ねました。
ソーラーパネルからの充電にも対応した最新モデルは、アウトドアでもクリーンエネルギーの活用が広がります。
Jackery Japan 広報・犀川雅未さん:
近年では災害時の停電対策、非常用電源としての活用で購入するお客さまが多くなっている。
地震や台風などの災害時、停電に備えて生活に必要な電源を確保。
100%充電の状態で1年間放置しても、わずか5%しか放電しないという独自の技術も搭載されています。
小さな工夫が資源を無駄にしないことにつながっていく、そんな取り組みが少しずつ広がり始めています。