石川県の地方議会を舞台に、ローカルテレビ局が製作したドキュメンタリー映画が6月13日から岡山市でも上映が始まりました。監督に映画に込めた思い、ローカルテレビ局の“使命”について聞きました。

岡山市で上映が始まったのは、石川県金沢市の石川テレビ放送が製作したドキュメンタリー映画「能登デモクラシー」です。

(「能登デモクラシー」五百旗頭幸男監督)
「本来ならば絶対に人前では起こらいことが行われたカメラの前でなんて絶対ありえないことが行われて、それを僕はカメラに収めることができた。」

監督を務めたのは、これまで自らのスクープで議会の不正を暴いてきた石川テレビ放送のディレクター、五百旗頭幸男さんです。

映画の舞台は過疎化が進む石川県穴水町。ここで手書きの新聞を発行しながら、役場と町議会のいびつな関係に警鐘を鳴らす元教師の男性を通して、民主主義の在り方を問いかけています。

(「能登デモクラシー」五百旗頭幸男監督)
「地方あるあるだから切り捨ててしまったら僕らの存在意義って本当になくなってしまうので、地方を見つめているが、その地方のある題材だったりテーマをちゃんと一定期間見つめていくとこの国の本質や縮図が見えるというのが僕らが取材をして描いているドキュメンタリー」

権力を監視する役割を担うはずの議会。しかし、そこでは、惰性と忖度がはびこっていました。五百旗頭さんは、ローカルテレビ局の「使命」をこう訴えます。

(「能登デモクラシー」五百旗頭幸男監督)
「これが普通でしょって思っていることが普通じゃないというのを気付かせることが僕たちの仕事」
「これまでの常識だったり倫理が失われていく世の中ですごく大事なものを感じることができる作品なのでそこの辺りを見てもらいたい」
「今まさにこの国に生きている人たちに見てもらいたい作品だし、みる価値のある映画になっていると思う」

映画「能登デモクラシー」は、岡山市北区丸の内の「シネマクレール」で6月13日から、高松市亀井町の「ホール・ソレイユ」では6月27日から公開されます。

岡山放送
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