JR東日本の水力発電所・信濃川発電所の水利権の更新が6月末に迫る中、新潟県十日町市と新たな覚書が結ばれました。
この水利権をめぐっては、JR東日本信濃川発電所が1998年からの10年間で約1億8000万tの水を不正に取水していたことが発覚。
川幅が狭まり、生態系へも影響が出たため、JR東日本は2009年3月に利権を取り消されていました。
その翌年に水利権を再取得し、10年前に締結した覚書では「6月から11月10日までは取水ダムから毎秒60tを放流すること」が取り決められていましたが、その後の調査で毎秒40tの放流量でも河川に悪影響が出ないことを確認。
今回の覚書では7月20日から9月10日までの間は必要に応じて河川環境に配慮した放流を行うとしつつ、最低限の放水量を通年で毎秒40tとすることに合意しています。
【JR東日本 喜勢陽一 社長】
「鉄道の安定運行に対して、非常に我々としてはありがたいご理解をいただいている。地域の皆様から様々なご要望をいただいているので真摯に向き合いたい」
【十日町市 関口芳史 市長】
「JR東日本の皆さんには、この課題に真摯に向き合っていただいて、安心してお互いに進むことができると感じた」