中谷防衛相は10日の記者会見で、中国海軍空母2隻が初めて太平洋で同時に行動したことなどを受け、「外交ルートにより中国側に対して我が国として申し入れを行った」と明らかにした。
防衛省は9日、7日に中国海軍の空母「山東」がミサイル駆逐艦などとともに沖縄県の宮古島の南東の海域を航行しているのを確認した他、9日に沖ノ鳥島のEEZ=排他的経済水域の内側で戦闘機やヘリコプターの発着艦訓練を行ったことを初めて確認したと公表した。
また、8日には硫黄島の東の海域で、空母「遼寧」での発着艦が確認されていて、中国の空母2隻が太平洋で同時に活動するのは初めてとなる。
これについて中谷防衛相は会見で、「外交ルートを通じて、中国側に対し、申し入れを行った。日本の立場をしっかり伝えている」と述べた。さらに、中国の活動に対し、「我が国の安全」や、「脅威にならない」ことを中国側に申し入れたと説明した。
そして、「防衛省・自衛隊として、引き続き2隻の空母を含む中国海軍の艦艇の動向を注視し、警戒監視活動に万全を期す」と強調した。