自動車などのエンジンに使われる「すべり軸受け」と呼ばれる部品の大手メーカー大同メタル工業が、風力発電用の部品を開発するための実験棟を武雄市に設け、試験機の運用を始めました。事業化できれば風車の大型化にも対応できるということです。

大同メタル工業の実験棟は武雄市にあるグループ会社に建設され、運用を始めたすべり軸受け用の試験機がこのほど関係者に公開されました。
試験機は全長12メートル、幅4メートルで洋上風力発電の実際の機器と同じ環境を実現し、温度や圧力など200項目以上の試験データをとることができます。
風力発電の風車では「転がり軸受け」が使われるのが主流ですが、開発中の「分割タイプのすべり軸受け」が実用化されれば、メンテナンスのコストが削減できるほか、風車の大型化にも対応できるということです。

【大同メタル工業 古川智充代表取締役社長兼COO】
「軸受けメーカーとしての実験、性能確認などができることで今後、風車のすべり軸受けのグローバルスタンダードと言いますか、我々が先行した形でお客様に情報が提供できるということを期待しています」

大同メタル工業は佐賀大学などと連携して試験を進め2027年度の事業化を目指しています。

サガテレビ
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