石破首相は国会で、日本の財政は「ギリシャよりよくない」との自身の発言について身内から追及され、財政の重要性を強調しました。
自民党で積極財政派の西田昌司参院議員は、石破首相が日本の財政を2009年に財政危機が表面化した「ギリシャよりもよくない」と発言したことについて、認識をただしました。
自民党・西田昌司参院議員:
本当に日本はギリシャよりよろしくないと思われているのか。
石破首相:
かつて債務危機を経験したギリシャ。2009年に(債務残高の対GDP比)128.5%でございました。我が国が2023年240%でございますので、これと比べて高い水準にある。日本の財政は厳しいという状況について事実を申し上げた。
自民党・西田昌司参院議員:
日本は自国通貨建て、通貨発行権があるため、基本的に債務不履行にはならない仕組みです。発言は訂正される方が、総理いいんじゃないでしょうか。
石破首相:
私としては財政規律の重要性ということを申し上げたものでございます。
石破首相は発言の訂正には応じず、「財政の持続可能性の信任を維持していかなければなならない。強い意志を示すことは必要だと強く思っている」と述べました。
青井実キャスター:
ここからはSPキャスター・橋下徹さんに聞いていきます。ギリシャよりよくないという発言について西田昌司参院議員が質問しましたが、この発言どう見ますか?
橋下徹さん:
単純にギリシャと比較するのはよくないと思います。借金額だけを比較するのは違うと思います。僕は知事をやりましたが、地方自治体はやっぱりギリシャを参考にしなきゃいけないんですよ。というのは、法律で借金額によって財政破綻って認定されてしまうんです。そうすると自治体行政ができなくなるので、自治体は借金額を気にしなきゃいけないんですが、国は通貨発行権でお札を刷れますから、借金額だけにとらわれる必要はないと思うんですよね。
青井実キャスター:
きょうの国会では米の問題も議論されたわけですが、ここまでの小泉農水相の米対策はどう見ていますか?
橋下徹さん:
スピード感重視をして随意契約という誰もがこれまでやったことがない、しかも野党からの提案もないことを今チャレンジしてますから、このまま突き進んでほしいですが、ただ随意契約にはいろんな問題点があるんですよ。野党のように小泉さんをくさすような質問じゃなくて、随意契約にはこういう問題点があるからこれをこういうふうに改善したらどうですか?と提案すべきだと思うんですけど、野党の国会議員って随意契約やったことないから誰も提案できないんです。スピードを重視すると公平性を害します。先着順ってやっちゃいけないんですよ本当は。一括抽選でないと。それから今、地域で価格差が生じている。それから小さいお米屋さんは古いお米しか回ってこないとかそういう不公平性があるので、これまではスピード重視でやってきたけど、今度は公平性のところも視点を置いた政策を遂行してもらいたいですね。
青井実キャスター:
あと大臣としてはこの備蓄米の話の先を考えていかないとですね。
橋下徹さん:
中長期的には農業を強くしていかないといけない。減反政策は絶対僕は間違っていると思うので、保護する農政じゃなくて、強くする農政にかじを切ってもらいたいですね。