長崎大学は6日に会見を開き、2025年2月に実施した前期日程の一般入試の「物理」で出題ミスが判明し、不合格とされた受験生のうち2人が合格だったと明らかにした。合否の判定に関る出題ミスは、記録が残る2004年以降で初めてという。
4択問題で別の選択肢も正解と判明
長崎大学によると、出題ミスは5月25日に問い合わせフォームを通じて送られてきた外部からの指摘がきっかけで判明した。

物理の波動に関する4択の問題で答えは1つとされていたが、確認の結果、もう1つの別の選択肢も正解だと分かった。
前期日程で物理を受験した医学部や歯学部など7学部の723人のうち、88人に3点が加点され、改めて合否判定したところ、2人が合格であると判明した。

大学はこの2人に5日までの2日間で謝罪と経緯の説明をしていて、今後、補償も含め対応していく考えだ。
本人の希望で、入学の意思などは明かされていない。
長崎大学の中村典 理事は「入学後にはすでに授業が始まっているので、大分進んでいるところもあるが、大学を挙げて不都合が生じないようケアしていくつもり」と話す。
正解以外の選択肢に検証足りず
問題と解答は3回にわたって、のべ11人が点検したが、正解以外の選択肢について検証が足りなかったということだ。

大学はミス発覚の翌日に再発防止の検討委員会を発足している。
永安武学長は「問題点を徹底的に洗い出し、教職員の意識改革を図る」などとコメントしている。
(テレビ長崎)
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