随意契約による備蓄米の放出を巡り、小泉進次郎農水相が自民党の部会に諮らず決めたことに、野村哲郎元農水相が苦言を呈したことについて、小泉氏は1日「党に諮らなければいけないとしたら5月31日に備蓄米が店頭に並ぶことはなかった」と述べた。
岸田政権で農水相を務めた野村氏は5月31日、鹿児島・鹿屋市で開かれた自民党の森山裕幹事長の国政報告会であいさつし、小泉氏が随意契約による備蓄米の放出を自民党の農林部会に諮らずに決めたことについて、「自分で決めて、自分で発表してしまう。ルールを覚えてもらわないといけない」などと苦言を呈していた。
これについて小泉氏は「私は農林部会長だったのでルールは存じ上げているつもり」と述べた上で、「今回のような随意契約に切り替えるということも、党に諮らなければいけないとしたら、5月31日に備蓄米が店頭に並ぶことはなかった」と説明した。
また小泉氏は「大臣がやることなすことを一つ一つ党に諮らなければいけないと言ったら、誰が大臣でもスピード感を持って大胆な判断ってのはできないと思う」と強調し、「法律や大きな予算などの事前審査は必要かもしれないが、大臣の権限の中で、政省令の改正や運用は、大臣の決めるべきことだと思う。これがルールだと思う」と述べた。