堺市堺区のコンビニエンスストアでは、特殊詐欺や強盗の被害を防ぐための訓練が行われました。

■店員が犯人に金銭を要求されたケースを想定した訓練

29日、堺市堺区のコンビニエンスストアでは、レジにいる店員が犯人に金銭を要求されたケースを想定して、訓練が行われました。

犯人役の警察官が客に刃物を突きつけて、脅します。

【犯人役の警察官】「金出せコラァ!」

【コンビニ店員(70代)】「出しません」


■「訓練だと忘れるくらい緊張した」とコンビニ店員

犯人役が諦めて逃走した後、店員が110番通報。

現場に急行してきた警察官に対し、店員が犯人役の年代や性別など詳しい情報を伝えました。

【訓練に参加したコンビニ店員(70代)】「訓練だと忘れるくらい緊張した。犯人の特徴を忘れないうちに、メモをしたのが(警察官の聞き取りに)役にたった」

【聞き取りをした警察官】「落ち着いて状況を伝えてくれたので、とても良かった」

■ATMの利用者に店員が声をかける訓練も

さらに、携帯電話で通話をしながらATMを操作したり、高額なプリペイドカードを購入しようとしたりする人に対し、犯罪に巻き込まれていないか確認するために店員が声をかける訓練も行われました。

実際、訓練に参加したコンビニ店員の栗川光さん(32)は、ことし4月、ATMを操作していた高齢者に声をかけ、特殊詐欺の被害を防いだといいます。

【栗川光さん】「声をかけるのは勇気がいることもあるが、これからも、かけたい。
孫みたいな感じで接したい」

■ことし1月から4月末までに発生した特殊詐欺の被害額は約29億円

【堺警察署・平山信幸署長】「被害を食い止める唯一の機会が、例えばATMでお金を振り込もうとしている瞬間です。みなさんに協力して被害を防いで頂きたい」

大阪府内で、ことし1月から4月末までに発生した特殊詐欺の被害額は約29億円にのぼり、堺市堺区でも去年、53件の被害が確認されていることから警察は注意を呼びかけています。

関西テレビ
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