政府が随意契約で売り渡す備蓄米について、5月29日朝、アイリスオーヤマに引き渡されました。午後1時からはインターネット通販で予約の受け付けが始まりましたが、わずか45分で完売したということです。

亘理町にあるアイリスオーヤマの精米工場。29日午前10時過ぎ…。

記者リポート
「備蓄米、約12トンを積んだトラックが精米工場に到着しました」

仙台市に本社を置くアイリスオーヤマでは、政府との随意契約により備蓄米1万トンを購入していて、29日、第一便が到着しました。

契約が決まったのが5月26日のこと。そこからわずか3日後というスピードです。引き渡されたコメは2022年産のいわゆる「古古米」で、倉庫の中に運び込まれた後、早速、ひび割れや水分量など品質を調べる検査が行われました。

その結果、問題がないことが確認されたため、急きょ“精米作業”を前倒し。袋詰めされた商品には政府備蓄米のシールが貼られ、販売に向けた準備が着々と進められました。その一方、29日から予約の受け付けが始まった通販サイトでは。

門間陸斗アナウンサー
「アイリスオーヤマのネット通販サイトでは午後1時から備蓄米の販売が行われていますが、アクセスが集中しサイトが開きにくい状態になっています」

5キロあたり税込み2160円。直近のスーパーでの平均価格と比べ、ほぼ半額という価格もあって、予約枠はわずか45分で埋まってしまいました。

アイリスオーヤマ 田中伸生執行役員
「予想を上回るアクセス、客の来店があったので、ご不便をおかけしている。今回の政府備蓄米は2000円という価格だが、既存の4000円台で売っているコメは、それほど価格は下がらないと懸念している。しかし何もしないよりは今回の一石が契機となって100円でも200円でも値段が安くなればいい」

通販サイトでの予約は、30日も午後1時からを予定しているそうです。数量に限りがあるため、県内の小売店で備蓄米が並ぶのは宮城野区にあるダイシン幸町店のみで、こちらでは週明けの月曜日、6月2日から販売が始まります。1人につき1袋の個数制限が設けられ、アイリスオーヤマでは今後、取り扱い店舗を増やすことも検討しているということです。

仙台放送
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