本格的な暑さを前に、対策が必要になってくるのが熱中症です。

6月1日からは「職場での熱中症対策」が新たに義務付けられます。

今からできる熱中症対策を取材しました。


福岡県粕屋町の福岡青洲会病院。

5月でも、すでに熱中症の疑いで運び込まれている人がいます。

救急科の医師は、これからの梅雨の時期も油断ができないと話します。

◆福岡青洲会病院 救急科 野村竜也 医長
「梅雨の時期は湿度が高くなって、汗が蒸発しにくい。そうなると、体に熱がこもりやすくなるので、熱を発散できなくなる。熱中症になるというのは十分に考えられる」

では、今からできる熱中症対策とは?

◆福岡青洲会病院 救急科 野村竜也 医長
「暑熱順化というのを気を付けた生活を今のうちから心がけるのは大事。例えば、軽い運動をする、ぬるめの入浴をすることで軽く汗をかく、そういう生活を1週間ぐらい続けると、体が慣れて熱を発散しやすくなるといわれている」

体を暑さに慣らすこと、そしてアイテムの力を借りるのも重要です。

暑さ対策の商品を多く取り扱っている福岡市内の店を訪ねました。

4月に発売された新商品「エアロクラスター チタンコーティングガーデンキャップ」(税込み1280円)は一見、一般的な帽子と変わらないように見えますが…。

◆記者リポート
「こちらの帽子、非常に優れているのが、首の後ろ側に保冷剤を入れるポケットがついているんですね」

かぶることで日差しを避けられるだけでなく、保冷剤を入れることで首元を冷やしてくれる優れものです。

さらに素材も…。

◆#ワークマン女子 香椎いーなテラス店 三浦雄一郎 店長
「(裏側が)チタンコーティングで、主に紫外線や熱を遮断する機能がついている。遮熱効果があるので、熱中症の防止にもなる」

また、「ウィンドコアアイス×ヒーターペルチェベストPRO2」(税込み1万9800円)は、これまで3カ所だった冷却プレートを5カ所に増やすことで、冷却効果を従来品から5℃も下げることに成功。

さらに、バッテリーも小型化し、モードによっては8時間以上連続で使用できるそうです。

そして、先週から順次発売されている最新商品が「暑熱バンドPRO」(税込み2900円)です。

腕に巻くだけで、心拍データから深部体温の上昇を測定し、熱中症のリスクが高まると、振動と黄色のLEDの点灯で「注意」を知らせ、さらに体温が高い状態になると赤に変化して、熱中症のリスクを可視化してくれます。

防塵・防水性にも優れていて、梅雨に心配な雨や汗にも安心です。

近年の極端な高温や猛暑の影響で年々高まっている熱中症のリスク。

暑い時期を元気に乗り越えるためにも、早めの準備や心構えが必要です。

6月から「職場での熱中症対策」が義務化に

毎年のように災害レベルの暑さとなる中、6月1日から「職場での熱中症対策」が義務化されます。

炎天下で働く建設業などが中心となりそうですが、企業は、

▽従業員の熱中症が疑われる場合、本人や気付いた人に報告させる体制を整える
▽症状を悪化させないために、必要な措置や手順を定める

ことなどが義務化されます。

そして、これらを怠った場合、6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科されることもあります。

厚労省によると2022年以降、職場で熱中症により亡くなった人は3年連続で30人を超えていて、特に建設業や製造業、運送業で多くなっています。

テレビ西日本
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