イノシシによって田畑が荒らされる被害を減らそうと、鯖江市内で若狭牛の放牧が始まりました。放牧により、鳥獣害対策だけでなく新たな住民のつながりも生まれています。
若狭牛の放牧は、河和田地区4つの集落の住民でつくる「河和田東部美しい山里の会」が取り組んでいて、19年目になります。
今シーズンは5月24日から、敦賀市の牧場から妊娠している若狭牛2頭を借り受け、鯖江市沢町の雑草が生い茂る山際の約6ヘクタールの土地に放牧されました。母牛にとっては運動不足の解消につながるということです。
鳥獣害対策のため始まったこの放牧ですが、住民の新たなつながりも生まれています。
河和田東部美しい山里の会・山岸哲邦さん:
「放牧期間が長いのでエサが少なくなるが、集落の人が畑で食べられなくなった野菜を持ってきてウシにあげている。過疎化が進んでいるが、横のつながりができている」
放牧は11月上旬まで続けられます。