少子化などに伴い、企業による人材の獲得競争が激化していますが、人材不足は警察も例外ではありません。こうした状況を打開するため、新潟県警は専門学校生に警察の仕事を体験してもらおうと警察学校への体験入校を企画しました。
5月27日、警察学校に体験入校したのは、新潟公務員専門学校の警察・消防学科などに通う1・2年生合わせて34人です。
警察を身近に感じてもらうため、この日は今年の春に入校した警察学校の初任科生と一緒に重さ5.6kgの盾を使って実践的な練習に挑戦。
訓練の最後には盾を持ってグラウンドを2周走りきりました。
【専門学校生】
「盾は重かったが、それでも警察官になるために頑張ろうと思って頑張った」
体を動かしたあとは鑑識の授業も体験。繊細さが求められる作業に学生たちの目は真剣そのもの。浮かび上がった指紋に喜びの声をあげていました。
【専門学校生】
「すごい!超くっきり」
【専門学校生】
「(Q.自分で採取した指紋はどう?)かわいい」
専門学校生の体験入校を行うのは今回が初めて。その新たな取り組みの背景にあるのは警察の人材不足です。
県警によりますと、警察官の採用試験の受験者数は年々減少。昨年度の受験者数は355人で、10年間で3分の1以下にまで減ってしまったということです。
【県警察学校 本間忠 副校長】
「警察を身近に感じてもらって受験者を増やしたいので、こういう企画をしてみた。正義感を持った、県民のために働こうという意欲のある人になってもらいたい」
【専門学校生】
「学校ではできない体験をさせてもらい、これをきっかけに勉強を頑張ろうという気になった」
人材の獲得へ県警察学校は今後も学校単位での体験入校の機会を設ける考えです。