岡山市東区東平島のパナソニック岡山工場の跡地を買収した、名古屋市中区栄の雑貨類・スポーツ・カジュアル靴販売業「ロイヤル」が5月27日、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請したことが民間の信用調査会社、東京商工リサーチの調べでわかりました。
東京商工リサーチ岡山支店によりますと、「ロイヤル」はスポーツ・カジュアルのシューズやアパレルの輸入販売業者です。家電量販店や大型スポーツ店、靴のチェーン店などへの卸売りのほか、全国主要都市のショッピングセンターで直営店を展開。
近年はシューズやアパレルにとどまらず、冷蔵庫付きテーブルや小型電動バイクなどの雑貨類も取り扱い、出店を加速させるなどして事業を拡大させていたということです。
2022年にパナソニック岡山工場跡地に物流センターを完成させ、2023年8月期は売上高は133億7934万円を計上していました。
しかし、円安などによる仕入れコストの増加に加え、在庫手当てや物流センターの不動産取得などによる借入金の支払利息の負担は重く、最終利益は254万円にとどまっていたということです。
2024年8月期決算は物価高による消費者マインドの低下を受けて売上高が113億9385万円に落ち込み、最終赤字5億7614万円を計上していたということです。財務内容がぜい弱な中、積極的な拡大路線が裏目に出て資金繰りが悪化し、自力での再建を断念したとみられています。
負債総額は約93億円とみられています(2024年8月期決算時点)。