東京・江戸川区の工事現場で起きた爆発火災で、10人がけがをして建物38棟に被害が出ました。
重機が地中にあったガスボンベのようなものと接触し、ガスが漏れて引火した可能性があることがわかりました。
スペシャルキャスターの山口真由さん、元麻布消防署長で市民防災研究所の坂口隆夫さんと見ていきます。
爆発事故が起きたのは27日の午前9時30分ごろでした。
爆発直後の映像では、現場から道を挟んですぐのコンビニエンスストアから火が上がっているのが確認できます。
宮司愛海キャスター:
爆発のあとも大きな音が鳴っていたということですが、何の音だと推察されますか?
元麻布消防署長・坂口隆夫さん:
車両が炎上している状況、そのあとの音ですから、工事現場に何か爆発するようなものが置かれていたのかどうか。そういうものに着火して爆発をしたと思われますね。もう車両が燃えてますから。
宮司愛海キャスター:
2次的な爆発だと考えられると。そして、この映像の直前にも爆発が起きているんですけれどもその原因が、重機が地中の50~60cmほどの深さに埋まっていたガスボンベのようなものに当たって破損させたと。そして充満したガスが金属の摩擦で当たった火花によって引火して爆発をしたという情報が入ってきましたが、坂口さん、改めてどういったことなんでしょうか。
元麻布消防署長・坂口隆夫さん:
一般的には、工事現場の地中部分に都市ガス等の配管が埋設されていて、それが損傷してガス漏れがあったのかと思ったんですけれども、ガスボンベが地中に埋まっていたと。これは予期できないことですね。このガスボンベが何なのかということですね。プロパンのボンベか、あるいはアセチレンのボンベなのかということですね。そのボンベに傷をつけてしまって、そこからガスが漏れて火種があって着火して、大きな爆発につながったとみていいと思います。
宮司愛海キャスター:
山口さん、ガスボンベが具体的に何か分からないということですが、何か坂口さんに質問はありますか?
SPキャスター・山口真由さん:
おっしゃるように、ガス管などであれば事前に確認すると思いますが、ガスボンベって普通地中に埋めること自体が違法じゃないかと思うので、これは想定されていなかったということですかね。
元麻布消防署長・坂口隆夫さん:
これは想定外ですね。ですから、これは以前、この土地がどういう用途で使われていたのか。工場なのか、あるいは何か作業をやっている現場だったのか、そこに何らかのガスボンベがあって、それを正規のルートで処理しないでそのままにしてしまったという可能性が高いと思いますね。
青井実キャスター:
付近の住民の皆さんによりますと、ものすごい、聞いたことのないようなとてつもない爆発音だった。雷に近い大きな音がした。さらには建物が揺れたという話も入ってきていますが、周辺の建物38棟で窓ガラスが割れるなどの被害が出ていますし、現場から100メートル離れた、シャッターを閉めていた店の窓も割れているということで、かなり広範囲に被害が出ているんですが、この辺りの原因はどこにあるんでしょうか?
元麻布消防署長・坂口隆夫さん:
これは、相当な濃度のガスが漏れていたと言っていいと思いますね。当然、爆発が起きれば衝撃波だとか振動も起きますから、爆風等によってかなり離れたところでも被害が出るということですね。
宮司愛海キャスター:
そして、爆発から1時間半後に周辺を取材した記者によりますと、ガスのにおいがまだしていたということで、現場周辺は今、大丈夫だと考えられますか?
元麻布消防署長・坂口隆夫さん:
消防隊員等が調査をしているとか、あるいは警察官が立ち入っていれば、ガスの濃度が測定しても爆発の濃度ではないということですから立ち入ってると思いますので、その場合には安全だとみていいと思います。
宮司愛海キャスター:
一時、住民の方々も避難されていたということですけれども、今後、避難の恐れなどもないということでよろしいでしょうか。
元麻布消防署長・坂口隆夫さん:
消防隊員等が調査に入っていれば、爆発する危険はないと思います。これは測定して濃度を確認しておりますので。
今後、調査が進められていくと思われます。
原因は何だったのか、引き続き見ていきたいと思います。