楽しく安全に自転車に乗るために欠かせないヘルメット。まずは県職員から着用の機運を高めようと、福井県がヘルメット着用推進チームを結成し、26日、自転車の元プロ選手によるトークイベントやヘルメットの販売会を開きました。
  
道路交通法が改正され、2023年4月1日からはすべての自転車利用者にヘルメットの着用が努力義務化されました。
  
県は、職員が率先してヘルメットを着用しようと、2024年に各部の若手職員ら約20人を集めて推進チームを結成。26日は県庁で、自転車の元プロロードレーサー中島康晴さんを招き、チームのメンバーや県警本部の担当者が参加してトークイベントが開かれました。
  
この中で、自転車による交通死亡事故の約半分が頭部の損傷によるものであることや、ヘルメットを着用していない場合は致死率が1.7倍高くなるといったデータが報告されました。
   
中島さんはロードレース中の自らの体験を語り「レース中に10メートル下の崖に落ちたが、ヘルメットをしていたから助かった」とヘルメットの重要性を訴えました。
  
26日は、会場でヘルメットの販売会も行われ、県職員からは「通学の時に使っていたものよりも軽いし、かっこいい」と好評でした。
  
県が2024年に職員に行った調査では、自転車通勤者のヘルメット着用率は約4割で、前年度の調査と比べると2割増加したものの「髪型が乱れる」「汗をかく」などの理由で着用率は過半数を下回っています。
  
推進チームの松本さんは「福井県庁からヘルメット着用100%を促して、そこから県民の皆様にヘルメットを着用しやすい環境や購入しやすい環境を作っていきたい」と話します。
  
県では、自転車通勤の職員が出勤時に使えるよう、シャワー室を備えた女性用パウダールームや男性更衣室を新たに設けたということです。
         
県警によりますと、2024年1年間に県内の自転車事故でけがをした人は129人で、ヘルメットの着用率は約25%と4人に1人の割合でした。

福井テレビ
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