北海道内の各地で、皮膚に炎症を引き起こすことで知られる「マイマイガ」が大量発生しています。触れると皮膚がかぶれることがあり、自治体は市民に注意を呼びかけています。
■上川・空知地方で次々と発生報告
上川地方の当麻町では、4月末から町内の観光施設でマイマイガの大量発生が確認されました。また、空知地方の沼田町でも例年を大きく上回る数の幼虫が見つかり、市では警戒を強めています。
さらに、三笠市では5月10日ごろから市民からの通報が相次ぎ、市職員が確認したところ、公園や学校などの公共施設でマイマイガの卵が次々と孵化していることが判明しました。
■10年周期の「厄介者」…前回は2008年
三笠市によりますと、マイマイガはおよそ10年ごとに大量発生する傾向があり、前回の大発生は2008年に確認されています。
市では、卵を見つけた場合は「こすり落とす」、幼虫は「殺虫剤で駆除する」ことを推奨しています。
道立総合研究機構林業試験場によりますと、マイマイガの幼虫は1~2週間の生まれたてだと触るとかぶれて痒くなるということです。(脱皮すると毒を持つ毛がなくなり被れなくなる)
鱗粉については、皮膚の弱い人やアレルギー体質の人の場合は、被れる恐れがあり、自治体などが注意を呼び掛けています。
■過去には“町民の生活に支障”も
マイマイガをめぐっては、2009年8月に十勝地方の本別町で大発生し、街灯に群がる成虫や、住宅に入り込む被害が報告されるなど、住民生活に深刻な影響を及ぼしました。
今後も北海道内での拡大が懸念される中、各自治体は早期発見と対策の徹底を市民に呼びかけています。