兵庫・姫路市の各所で、文字が消えてしまった20枚以上の道路標識が確認された。2006年の国体に合わせ整備された標識の多くが寿命を迎えつつあり、老朽化によって各所で剥がれてしまっているという。順次張り替えが進められているが、数が多いために対応が追い付かず、費用面からも一気に対応できないという。

読めない道路標識…老朽化で文字が消失

兵庫・姫路市で撮影されたのは、読めない道路標識だった。「西」という字だけが見える状態で、場所が判別できない標識もみられた。

このような文字が消えた標識が、市内のあちこちに存在しているという。

消えかけた姫路市の道路標識
消えかけた姫路市の道路標識
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取材班が向かった交差点では、「白」や「橋南」と書かれていたが、既に読み取れない状態だった。

また、取材班が歩いていた近くの標識もベロベロに剥がれており、反対側の標識も真っ白で文字が読めなかった。

読めなくなった交差点の道路標識
読めなくなった交差点の道路標識

この交差点では4つの標識のうち3つが読めない状態で、風が吹けば今にも剥がれ落ちそうな状況だった。

地域の住民たちは「たまたまやな」と話しつつも、他の標識の状態を見て「なんでやろ?」と首をかしげていた。

老朽化進む標識…費用と対応追いつかず

この日、取材班が見つけた読めない標識は、なんと20枚にのぼった。なぜこのような状況になっているのか。

標識を設置した一般社団法人・兵庫県道路標識標示業協会の角田敏実委員長は「同じようなタイミングで剥がれてきているかと」と話している。

2006年の国体から20年経過している標識が点在
2006年の国体から20年経過している標識が点在

多くの標識は2006年の国体にあわせて整備されたが、20年近くがたち老朽化が一気に進んだとみられる。

新しいものにするのは難しいのか、県の土木事務所・兵庫県姫路土木事務所の隅豊課長は「1枚20数万円。十字交差点だと4枚あり、100万円近いお金になるので、全て一気にというのは難しい」と説明している。

すぐ張り替えとはいかない“標識事情”
すぐ張り替えとはいかない“標識事情”

土木事務所によると、市内の交差点の標識は約1500枚あり、毎年約100枚ずつ張り替えているという。
(「イット!」 5月22日放送より)

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