車を持つ人の日々の生活にどの程度、効果をもたらすのか。
22日から新たなガソリン補助制度が始まりました。

利用者:
こんなに高いガソリン代って1年近くずっと続いてるんで。

22日から政府が、元売り各社に1リットル当たり7円40銭を補助。

この補助額は段階的に拡大される予定です。

利用者:
少しでも…もう1円でも安くなればいいという感じです。

利用者から、早速の値下がりを期待する声も聞かれましたが、値下げ前の在庫が残っているガソリンスタンドは、その分を売り切るまでは価格が下がらない可能性も。

利用者の“1円でも安く”という叫びが消えぬ中、「イット!」は給油する人が大挙して訪れるというある場所を訪れました。

ガソリンスタンドに書かれているのは「コストコ」の文字。

山梨県にある2025年オープンしたばかりのコストコ。
その敷地内に併設するスタンドだったのです。

コストコ会員であれば利用でき、この日のレギュラー160円は5月19日時点の全国平均小売価格よりも20円以上安いことになります。

長野県から県境をまたいで来たという利用客は、「地元じゃなくコストコで安いガソリンを入れに来ました。(Q. どのくらい時間をかけて?)1時間…。(Q. 地元だといくら?)一番安くて185円、この間まで197円まで上がりましたね」と話しました。

月に2~3回このコストコスタンドを利用するという人は、「(他のスタンド利用より月単位で)2000円ぐらい?1500円?(浮いている)。ガソリンが安くて、ガソリンを入れたくて(コストコ)会員になりました」と話しました。

まさに、この会員になってもらうことが、コストコのガソリンが安い理由の1つだと経済評論家・鈴木貴博さんは指摘。

その上で、「車で来ていただくことを奨励するというのがコストコのスタンスだと、ガソリン目当てで買い物に来たお客さんたちがいっぱいコストコで買い物をしてくれて、リピートで何度も来てくれる」と話しました。

一方で、同じ市内のスタンドから聞こえてくるのは「抵抗のしようがないので…。(コストコと)同じ価格でやったら完全に赤字です」という声。

この店のレギュラー価格は1リットル=179円。

付加価値を付けることに活路を見いだすしかないといいます。

店員:
タイヤの空気圧とか洗車とかないでしょうというか、コストコよりうちのが間違いなくいいと思ってるので。

市内でも安い方だと語る、1リットル=172円のスタンドからも「昔からここをやらせていただいてて、結構常連さんが多いので、そこに絞ってみたいな」といった声が聞かれました。

そんなお店の人に22日に始まった政府の補助制度について聞いてみると、「足りないは足りないと思いますね。正直な話」といった声が聞かれました。

一方、コストコは政府の定額補助を受けたガソリンの値下げについては、「値下げをいつ行うか回答を控える」とコメントしています。