愛知県で2025年5月、自宅の隣の住宅の庭に鳥の死骸を捨てたとして、61歳の女が逮捕されました。女は容疑の他にも数々の迷惑行為をしていたということです。街の人にご近所トラブルや迷惑行為を受けた経験について聞きました。
■街で聞いた被害に遭った「迷惑行為」
愛知県東郷町で5月4日、自宅の隣の住宅の庭に鳥の死骸を捨てたとして、61歳の女が逮捕されました。防犯カメラの映像には、隣の家に足早に歩いて近づき、庭に何かを投げ入れる女の様子が映っていました。
50代男性:
うちのマンションは、ベランダでタバコを吸ってはいけないルールなんですけど、ベランダに出るとタバコの匂いがする。問題になったりしていましたね。
20代の女性は、アパート暮らしの時、洗濯機から水が漏れてしまい、階下の人からの要求で怖い思いをしたといいます。
20代女性:
ロフトだったので、(階下の住人の)漏水の被害自体はティッシュケース1箱だったんですけど「それじゃ安心して暮らせないから」といって「引っ越し代金は欲しい」みたいな感じで、めちゃめちゃお金を要求されたので、怖いっていうのもあって引っ越しました。
■47%が“ご近所トラブル”経験
弁護士や税理士などの専門家と相談者のマッチングサービスを運営するアスクプロが、1000人以上を対象に行った調査で、“ご近所トラブル”に巻き込まれたことがあるか聞いたところ、「ある」と答えた人が、47%でした。

トラブルの内容については1位「騒音」、2位「駐車・車のトラブル」、3位「ペットの飼育マナー」、4位「ゴミの不法投棄、ポイ捨て」、5位「無視や難癖」。

6位「子供の泣き声・いたずら」、7位「境界線の問題」、8位「デマ・のぞきなど」9位「共用部分の使い方」などとなっています。
■弁護士に聞いた過去の「ご近所トラブル事例」
ご近所トラブルの解決にあたってきた、古澤健一弁護士に話を聞きました。

古澤健一弁護士:
最近は増加してきていると思います。ご近所との間のいわゆる交流が減っていると思うので、昔であればそんなに問題にならなかったことも、プライバシー的なことを優先する人が多い。
寄せられる相談は、生活音がうるさい、ゴミ出しのルール違反などに関してが多いといいますが、最近家に取り付ける人が増えた、防犯カメラに関してのトラブルについて話をしてくれました。

古澤健一弁護士:
画角というんですか、「カメラ」の方向がこちらの庭をむいている、室内が丸見えじゃないかとうことで、弁護士の私から、内容証明による通知文で方向を変えてくれないかというような申し出をしたところ、その防犯カメラを撤去していただいた。それで解決した。

家の隣にある、飲食店からの揚げ物の匂いや、煙に困っているという相談もありました。

古澤健一弁護士:
居酒屋で揚げ物をすると揚げ物の匂い、油の悪臭がするということで、窓と接しているところにダクトがあって。(この時は)話し合いで解決できた。あれ(ダクトの向き)を、上に向けてもらって、隣地の窓に被害が無いようにしてもらった。被害がこういうことがあるってことを相手にわかっていただければですね、それの是正の方向性が決まってくる。
■被害がエスカレートする「誤った対応」とは
古澤弁護士は、ご近所トラブルを解決する際、間違った方法で対応すると、被害がエスカレートする可能性があり、注意が必要だと指摘しています。
古澤健一弁護士:
些細なことでトラブルを生んでしまう。人間関係が悪化しちゃう。
古澤弁護士は「本意ではなくても下手にでるようなイメージで、相手にお願いする。一番大事なのは、感情的にならないこと」と話しています。

また、愛知県東郷町での事件の様に、身の危険を感じたりする場合は、話し合いで解決する可能性は低いということで、「写真や映像で証拠を残し、それを持って警察に相談に行く」ようにすることが望ましいとしています。
2025年5月9日放送
(東海テレビ)