あと2週間もすれば露地物の出荷を迎えるサクランボの話題。高品質なサクランボの出荷に向け、その対策などを生産者に呼びかけるキャラバンの出発式が行われた。

21日、寒河江市のサクランボ園で高品質なサクランボの出荷に向けたキャラバンの出発式が行われ、県やJAの担当者など約30人が参加した。

式ではサクランボの生育状況の確認や、品質向上のために果実を間引く摘果が行われた。
県によると、2025年は霜の被害は少なく、サクランボの生育状況は平年とほぼ同じだという。

(リポート)
「直径1センチほどに育った佐藤錦です。こちらの園地では生育が順調で実がなる部分に10粒ほどしっかりなっている。これだと多すぎるので摘果作業で2粒ほどに減らす作業をしています」

たくさんの佐藤錦の実があったこの園地。
しかし、2025年は「場所によって」生育に差があることも確認されているという。

(県園芸大国推進課・深瀬靖課長)
「ハチまかせだと、天気によって結実が不安定になる」

「佐藤錦」の花が満開になる時期の気象データを見てみると、4月の中旬~下旬にかけて気温が低い日や風が強い日が続いた。
この2つの影響で受粉を担うハチの動きが鈍くなり、受粉が進まなかった園地があるという。

また、2024年に多く発生した「双子果」は去年より減ったものの、2025年も紅秀峰で日当たりのいい場所を中心に例年よりも多くなっている。
県は摘果をするときに発生状況を確認し、品質の高いサクランボの生産数の確保を呼びかけている。

(県園芸大国推進課・深瀬靖課長)
「気象災害の影響で思い通りの生産ができない状況にある。もう一度サクランボの産地強化に向けて150周年を契機に取り組んでいきたい」

県は23日(金)に作柄の調査を行う。

さくらんぼテレビ
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