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プレスリリース配信元:株式会社テックビズ

経験年数によって生じる「不安の山」キャリアステージに応じた支援策の必要性を示唆

国内最大級のITフリーランス向けエージェント「TECHBIZ」をはじめとした、フリーランスと企業のマッチングサービスを運営する株式会社テックビズ(本社:東京都渋谷区、代表取締役:中島一樹、以下「テックビズ」)は、全国のフリーランスを本業とする男女600名を対象に「フリーランスと福利厚生に関する実態調査」を実施いたしました。フリーランスは増加傾向にある一方で、健康管理や将来の経済的不安など、企業に属する就業者と異なり、「福利厚生」面での課題を抱えていることが示されています。本調査結果に基づき、フリーランスが抱える課題を明確化し、安心して働ける環境開発を進めることを目的としています。




調査の背景

厚生労働省による「労働者」基準の40年ぶりの見直しの進行に伴い、個人事業主やギグワーカーなど多様な働き手の保護強化への期待が高まっています。また、昨年11月に「フリーランス保護新法」(正式名称:特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)が施行されました。この法律はフリーランスとして安心して働ける環境を整備するための画期的な法整備として注目されています。

こうした法整備が進む中、就業形態による待遇の差についても焦点が当たっています。「福利厚生」とは、基本的な給与や賞与などを除いた「企業から従業員に提供される非金銭的な報酬やサービス」を指します。福利厚生は、健康保険や厚生年金、労働保険などの「法定福利厚生」と、有給休暇制度、育児・介護支援、住宅補助など多岐にわたる「法定外福利厚生」に大別されます。企業では人材確保や従業員の満足度・生産性向上のために、これらの福利厚生を充実させる傾向にあります。

一方、フリーランスは自由な働き方や専門性の追求を選択できる特徴がありますが、企業に属する就業者と異なり、福利厚生制度の恩恵を受けられないことが多く、自分自身で手配・費用負担する必要があります。例えば、企業では労働安全衛生法により年に1回以上の健康診断実施が義務付けられていますが、フリーランスにはそのような制度的な保護がなく、健康管理も自己責任となります。フリーランスが抱える福利厚生の課題や不安を具体的に把握し、より効果的な支援策を検討するために本調査を実施しました。

<調査概要>
調査期間:2025年4月30日~5月2日
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国20歳~70歳/フリーランスを本業とする男女600名

調査ハイライト

フリーランスの福利厚生の不足に対する不安
▶︎58.0%が福利厚生の不足に不安を抱えている
「フリーランスとして、福利厚生がないことまたは活用できていないことに不安を感じたことはありますか?」という質問に対して、58.0%(「とてもある」26.8%、「少しある」31.2%)が不安を感じていると回答しました。これは過半数を超える割合であり、フリーランスの福利厚生問題が広く共有された課題であることを示しています。



▶︎「不安の山」が経験4~6年の中堅フリーランスにピーク
特に注目すべきは経験年数による「不安の山」の存在です。福利厚生への強い不安(「とてもある」と「少しある」の合計)は、1年未満(40%)、1~3年(57.4%)、4~6年(65.8%)、7~10年(58.6%)、11年以上(55.1%)と、経験4~6年でピークを迎えています。1~3年目は仕事獲得など目の前のフリーランスになるための課題に向き合う時期に対し、4~6年目はフリーランスとしての活動基盤が固まりつつある一方で、長期的なキャリア展望や家族形成などを考えることによって福利厚生の重要性への認識が高まると考えられます。



また、年代別に見ると、30代(68.9%)と40代(64.2%)で不安を感じる割合が最も高く、20代(61.1%)、50代(49.7%)、60代以上(45.0%)と年齢が上がるにつれて不安は徐々に低下する傾向が見られます。特に30代と40代の不安が突出していることから、キャリアの発展期と家族形成・維持期が重なるこれらの年代で福利厚生ニーズが最も高まることがわかります。
不安を抱えながらも、十分対策取れないフリーランスの実態
▶︎「老後」「保険負担」「病気・ケガ」将来の経済的安定への不安が最優先課題
「フリーランスに福利厚生がないことで、不安に感じるのはどの側面ですか?」という質問に対して、特に不安に感じる側面として、「国民年金だけでは老後が不安」(57.9%)が最も多く、次いで「健康保険料などの保険料負担」(48.5%)、「病気・ケガ時の所得保障がない」(47.5%)、「失業保障がない」(41.6%)と続いています。 これらの結果は、フリーランスが将来の経済的安定や不測の事態に対する備えについて強い不安を抱えていることを示しています。



▶︎3人に1人のフリーランスが病気・ケガ時の経済的備えがない
「病気やケガで1ヶ月働けなくなった場合、経済的な備えはありますか?」という質問に対し、「あまりない」が21.5%、「全くない」が13.0%と、合計34.5%のフリーランスが経済的備えに不安を抱えていることが明らかになりました。特に「全くない」と回答した13%は、病気やケガにより働けなくなった場合に、即座に経済的危機に陥るリスクを抱えています。



▶︎5人に1人以上のフリーランスが国民健康保険未加入
調査結果によると、フリーランスの58.0%が福利厚生の不足に不安を感じているものの、実際の保険加入状況には課題が見られることがわかりました。「現在ご自身で加入または利用している福利厚生制度(または会社員の場合は会社が提供・負担するサービス)はありますか?」という質問の回答で注目されるのは、基本的な健康保障である国民健康保険の加入率が77.5%となっており、5人に1人以上(22.5%)のフリーランスが未加入という状況です。また、老後の備えとなる年金についても、国民年金基金への加入はわずか36.0%、個人型確定拠出年金(iDeCo)は14.0%、民間の年金保険も13.2%と低水準にとどまっています。病気やケガによる収入減少に備える民間の医療保険の加入率は34.7%、所得補償保険に至ってはわずか2.5%でした。



「健診放置フリーランス」の実態
▶︎ フリーランスの約6割が毎年の健康診断を受けていない
「過去2年間で健康診断を受診しましたか?」という質問に対し、「2年間、毎年受診している」と回答したのは42.2%に留まり、残りの57.8%は毎年の定期健診を受けていない状況です。この57.8%の内訳を見ると、「2年間、一度も受診していない」が40.2%と最も多く、2年以上まったく健診を受けていない層が4割を超えていることで、健康リスクの早期発見・早期対応の機会を逃している可能性があります。時間的・経済的制約から健康管理が後回しになりやすいフリーランスの働き方において、健康診断へのアクセスを改善する支援策の必要性が強く示唆されています。



▶︎61.7%が「健診放置フリーランス」を自覚
「あなたは「健診放置フリーランス」(健康診断を受けることを先延ばしにしている状態)だと感じることはありますか?」という質問に対して、調査対象者の61.7%(「強く感じる」29.7%、「やや感じる」32.0%)が自覚していることがわかりました。



▶︎ 経験4~6年の中堅フリーランス、約7割が健康診断未受診
フリーランスとしての経験4~6年の層で定期健診受診率が31.6%と最も低く、他の層(1~3年:42.6%、7~10年:32.8%、11年以上:50.3%)と比較して健康管理の優先度が下がっています。この時期はフリーランスとして仕事が軌道に乗り始め最も繁忙になる時期と重なることが多く、健康管理の空白期が生じていることが明らかになりました。



総括:「中堅フリーランスの壁」経験4~6年のフリーランスが直面する複合課題
これらの調査結果は、フリーランスの増加傾向にある一方で、健康管理や将来の経済的不安など、福利厚生面での課題が依然として大きいことを示しています。経験年数や年代によって生じる「不安の山」の存在は、ライフステージの変化に伴うニーズの多様性を示しており、画一的ではなく、キャリアステージに応じた支援策の必要性を示唆しています。

今回の調査で最も注目すべき発見の一つが、経験4~6年のフリーランス中間層が直面する「中堅フリーランスの壁」です。この層は福利厚生に関する様々な指標で最も課題に直面し、最大の「認識と行動のギャップ」を抱えることが明らかになりました。具体的には、福利厚生の不足に対する不安が最も高い(65.8%)にもかかわらず、実際の健康診断受診率は比較的低く(31.6%)、約7割が定期健診を受けていないという状況です。この「認識と行動のギャップ」は他の経験年数層と比較して顕著であり、フリーランスは健康管理の必要性を認識しながらも、実際の行動に移すことに課題を感じている実態が浮き彫りになっています。フリーランスが安心して働ける環境を整備するためには、健康診断の受診促進や経済的保障の充実など、フリーランス向けの福利厚生サポートが重要であることが明らかになりました。
フリーランスの福利厚生課題を解決する「FREELANCE OASIS」を近日リリース予定
株式会社テックビズは、本調査結果を踏まえ、フリーランス向け福利厚生サービス「FREELANCE OASIS」を近日リリースする予定です。このサービスは、健康管理や経済的保障の課題を包括的に解決し、特に「中堅フリーランスの壁」に直面する層のニーズに応える形で、健康診断サービス、所得補償保険、年金・資産形成サポートなどを一元的に提供します。砂漠を彷徨うフリーランスたちにオアシスのように潤いを与え、より仕事にフォーカスできる環境の構築を目指します。
株式会社テックビズについて
テックビズは、「働き方を変え、世界を変えていく」をスローガンに掲げ、国内最大級のITフリーランス向けエージェント「TECHBIZ」をはじめとした、個人と企業のマッチングサービスを提供しています。専任コンサルタントによる、テクニカルスキルとヒューマンスキルの双方からの高品質なマッチングによって、継続稼働率約97%を実現しています。2021年より3年連続「アジア太平洋地域における急成長企業ランキング」にランクインしています。創業以来、「人生を豊かにする新たな働き方の創造」というパーパスのもと、フリーランスにはより主体的に働ける場と環境の提供を、企業には、人材不足やDX化といった変化の激しい社会における、持続的なな成長の支援をすることで、人生を豊かにする新たな働き方の創造を目指しています。





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