サッカー明治安田J2・ブラウブリッツ秋田の岩瀬浩介社長が14日、秋田県の鈴木知事のもとを訪れ、新たなスタジアムについて「県や秋田市、クラブがコミュニケーションを取り、県民の理解を進める」との考えを確認し合いました。
ブラウブリッツ秋田の岩瀬社長と鈴木知事が知事の就任後に公の場で言葉を交わすのはこれが初めてです。
会談では、岩瀬社長からチームのここまでの成績や観客動員数などが報告されましたが、話題に上ったのは、やはり本拠地となる新スタジアムについてです。
新スタジアムは、秋田市が八橋運動公園の第2球技場と健康広場に建設する計画で進んでいましたが、4月に就任した秋田市の沼谷市長が「費用が分からない中で新設だけを前提にすることはできない」として、ASPスタジアムの改修を最優先に検討する考えを示しています。
一方、鈴木知事は、就任前の4月13日にブラウブリッツのホームゲームを視察した際、「改修はかなり難しいが、整備主体の秋田市の意見を尊重しながら県としてバックアップしていく」と述べていました。
会談の中で岩瀬社長は「知事はスタジアム新設が望ましいのではないかと言ってくれている。市が中心となって進めているが、市・県と共にコミュニケーションをしっかり取って、県民の理解をいただきながら、スピード感を持って進めていきたい」と述べました。
これに対し鈴木知事は「さまざまなことで秋田に貢献してくれていることをよく分かっているので、ブラウブリッツの公共性を県民にも分かってもらった上で、スタジアムに関しては非常に財政負担が大きいので賛否両論あるのは承知している。一緒になって理解をしてもらって、みんなで背中を押してもらえるよう頑張っていきたい」と述べ、県民の理解を得られるよう取り組む考えで一致しました。
岩瀬社長は、鈴木知事について「プロスポーツの価値を活用する前向きな発言をしてくれているので、私たちにとっては非常に心強い存在だと感じている」と話しました。
また、6月末にライセンスの申請期限を迎えることから、岩瀬社長は「知事や市長との会談予定はないが、担当者レベルで今後の進め方について協議していきたい」としています。