航空自衛隊の練習機が、愛知・犬山市付近を飛行中に、池に墜落した。

林官房長官:
航空自衛隊所属のT4一機が小牧基地離陸直後に墜落したと承知しております。
飛行中の航空機に、何があったのか。
「飛行機が近くで飛んでいる音のあとに、ドンみたいな音」
航空自衛隊の練習機が、愛知・犬山市付近を飛行中に、レーダーから消失。

入鹿池と呼ばれる農業用のため池に墜落した。

上空から捉えた映像には、機体とみられる残骸が池の至る所に散乱し、日の丸のような赤い模様のようなものも見える。
練習機が池に墜落したのは、午後3時ごろ。釣り人などから110番通報が、相次いだ。

「ジェット機が落ちたようだ」
また消防には、

「自衛隊の練習機のような飛行機が、入鹿池に落ちた」という情報が、相次いで寄せられた。
林官房長官は、午後の会見で、練習機の墜落情報について、こう述べた。

林官房長官:
航空自衛隊所属の「T―4」1機が小牧基地離陸直後に墜落したと承知しておりますが、詳細は防衛省において確認中でございます。

墜落したのは、2人が乗った航空自衛隊のT―4練習機。
隊員の操縦訓練などのために使われる機体で、エンジンは2基あり、燃料を補給せずに飛行できるもの。

まだ詳細はわからないが、この機体に、訓練生や指導員などが乗っていた可能性もある。

基地から墜落した池までは、直線距離で約13キロ。
周辺には、住宅や小学校のほか、博物館の「明治村」、日本モンキーパークなどがあり、もし練習機が池ではない別の場所に落していたら、大惨事になっていた可能性もある。
現場を目撃した人:
キューンという轟音で、飛行機がめっちゃ近くで飛んでいる音がしたあとに、ドンみたいな音がして、そのあとにあの辺でガソリンぽい匂いが充満していた。
離陸直後に墜落した練習機。

航空自衛隊の事故をめぐっては、3年前の2022年1月、石川県小松基地に所属するF―15戦闘機が離陸直後に墜落し、隊員2人が死亡した。

その後の調査で、パイロットが平衡感覚を失う「空間識失調症」が、原因とみられることが分かった。
今回の事故の原因について、専門家は。

軍事評論家・高部正樹氏:
空間識失調症というのは、実際に飛行機が動いている機動している姿勢と自分が感覚として持っている姿勢が、今自分がこういう姿勢をしているはずなのに、飛行機が全然違う姿勢を取っていると、そこで自分の感覚がズレてきてしまうんですね。
だから天気のいい日だと、外が見えて地平線も見えて、いわゆる視覚的に自分がどういう姿勢になっているのかがわかるので、そういう時は空間識失調症は起こらないので、陥った可能性はないような気がする。
防衛省は、詳細を確認中としている。
(「イット!」 5月14日放送より)