野菜の価格高止まりが続く中、野菜をたっぷり食べられる店が人気を集めている。

この店では、20種の野菜のサラダバーを1480円で提供していて、今年に入って急に来店客が増えたという。店はできる限り価格を維持し、消費者ニーズと農家の支援を両立させたい考えだ。

高級野菜など20種類食べ放題に「嬉しい!」

野菜の平均小売価格は、徐々に価格が落ち着き始めたものの、依然、高止まりしている。

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福岡市内のスーパーに訪れていたスーパーの買い物客は、こう話す。

買い物客:
高いですよ。ここはみんなが安いって言ってくるけど、一般的にはやっぱり高いですよ。

野菜が「高嶺の花」ならぬ「高値の花」となる中で、賑わいを見せている場所がある。

取材班:
ランチ時ですが、多くのお客さんで賑わっています。サラダバーの前に沢山お客様いらっしゃいますね。

東京・新宿区にある「農家の台所 新宿三丁目店」で並んでいたのは、水分を多く含み、生でも食べられる「大阪・泉州水ナス」や、高級フルーツトマトとして人気の高い「熊本・塩トマト」など、全国から取り寄せたこだわりの産直野菜だ。

農家の台所株式会社・市川暢代表:
お客様に聞いた話では、普段野菜が高くて買えないから、「野菜」で検索をしてうちの店にたどり着いたと。

20種類が食べ放題となるサラダバーが、来店客のお目当てだ。

市場価格よりも高く仕入れている野菜が多いというこちらのレストランの食べ放題の価格は、1480円(税込み・サラダーバーのみの場合)だ。それでも、スーパーなど小売店での野菜の価格が高止まりしていることで、今年に入って急に来店客が増えたのだという。

40代:
高いですよね!野菜!本当にそう。だから、家で食べられないような、スーパーにないような野菜とかも、食べ放題で食べられるのはいいなと。

20代:
私トマト大好きで、トマトがこんな「えっ本当に取っちゃって良いんですか?!」って、嬉しくて。

取材班:
どれくらい食べる?

20代:
3カ月分くらいは。食べ過ぎか!

中には、こんな女性客もいた。

取材班:
おかわり?

40代:
3回目!4回目も行けるものなら行きます。無限野菜!!

野菜の価格高騰も「ギリギリまで頑張りたい」

サラダをたっぷりおかわりしていた女性2人組は、特に、仕入れ値の高そうな野菜に狙いをしぼって盛り付けていた。

女性2人組:
グレープフルーツ盛って最後。おいしそう。(採算は)いいんだろうか。申し訳ない感じ。電車代をかけてでも来たほうが、体のためになるかなって。

農水省によると、5月いっぱいはレタスやキャベツなどの葉物野菜は平年並みの価格で推移する見込みだ。この店は今後も、現状の価格をできる限り維持したいとしている。

農家の台所株式会社・市川暢代表:
ギリギリまで頑張りたいなと思ってる。消費者の方も大変だけど、農家ももっと大変なんだよなっていう気持ちもある。野菜をしっかり食べてもらいつつ、農家さんの価値も伝えられるような場所に、ここはなれたらいいなと思う。
(「イット!」5月13日放送より)

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