手を使わず立ったまま履ける靴が人気を集めている。かかと内部の靴べら状パーツが組み込まれ、足が吸い込まれるように履ける仕組みで、去年度は160万足が売れた。
しかも手を使わずに履ける靴は、ブーツやサンダル、パンプスにまで広がりを見せている。
手を使わずに履ける「スパットシューズ」が人気
靴を履くときに、腰を曲げる姿勢が大変な時はないだろうか。

それを解消してくれる、手を使わず履ける靴が、今靴業界で大ブームを起こしている。靴は、「履く」時代から「吸い込まれる」時代に変わるかもしれない!?

靴の専門店シュープラザ吉祥寺本店を訪れると、店内には、2024年度160万足以上も売れた大ヒット商品「スパットシューズ」がずらっと並んでいた。
チヨダマーケティング部・天野恵介係長:
特許を所得した靴べら形状のパ-ツがかかとに入っていまして、このパーツがあることによって、手を使わず立ったまま足がスパッと入っていく。

靴べらを使わず、手も使わず、立ったまま履けるという。少し高くなっているかかと部分には、特殊な靴べら状のパーツが組み込まれていて、足が中に吸い込まれていくようだ。

試しに履いていたお客さんに話を聞いた。
50代:
あ!本当だ。履きやすい。楽だし、しゃがまなくていいし本当に。かかともつぶれないし(足が)入りやすいし、クッションがあるからかかとが痛くないです。
60代:
私いつもスニーカー履くとき靴べら使うんですけれども、全然大丈夫でした。本当にスパッとって感じです。良い感じです。
4290円から30種類以上が展開されていて、40〜50代を中心に人気を集めているという。
スパッと履けるこの機能性を求め、こんなお客さんも来店していた。
80代:
去年病気しちゃったもんで、あまり出て歩けなくて、本当にどこもいけなくて。それでスパッと履ける靴が宣伝しているじゃないですか。あれ見ていいなって、そういう風に買いたいと思って来たわけ。

病気で40日間入院した影響で、しゃがんで靴を履くのが難しくなり、出掛けることも少なくなったという。
靴を買いに来た女性の娘:
自分の足でこうね、歩いて行けるし。またリハビリにもなるし、意欲が湧いてくるし、他のところ行こうって自分でなるんで、そういうところから一歩始められればなって。

現在このメーカーでは、介護用のシューズも開発していて、今後販売を予定しているという。
このハンズフリー靴、今や世代を超え靴業界全体に広がりを見せている。
婦人靴メーカーからは、すぽばきシリーズ(9980円)のローファーやパンプスも登場。「妊娠中や子供を抱っこしている時、履くのが大変」という、ママスタッフから生まれた商品だという。

これなら出かける際、両手が塞がっていてもそのままスッと靴を履くことが出来る。
そして、これからの季節に活躍するサンダルもある。実際に履いてみた。

小山内鈴奈キャスター:
すごい!するりと入りました!これなら手を使わなくてもするっと履けちゃいます。
アメリカから上陸…ハンズフリー仕様のブーツも登場
小山内キャスター:
いつもの靴に戻れなくなるくらい、履くのが簡単でした。山口さん、これはありそうでなかった形ですよね。
SPキャスター山口真由さん:
確かに私、抱っこして荷物を持つことが多いので、ほとんどの靴を履き潰しちゃってて。危ないですよね、履き潰した後。これいいなって思いました。

さらに、サンダルのみならず「ブーツ」も、ハンズフリー仕様の商品が販売される予定だ。アメリカで300万足を売り上げたハンズフリーシューズブランドkizikが、2月に日本に上陸した。
日本だけでなく世界を席巻するハンズフリー靴が、定番となる日も近いかもしれない。
(「イット!」5月13日放送より)