前町長の辞職に伴う鹿児島県の徳之島、伊仙町の町長選挙が11日行われ、前町長が支援する新人の伊田正則さんが一騎打ちを制し、初当選を果たしました。

その差はわずか280票あまり。

伊仙町長選では過去に支援者同士が衝突することもありましたが、今回は混乱はなく、伊田さんは12日朝、さっそく役場に初登庁しました。

徳之島の闘牛で勝利の喜びを表す「ワイド、ワイド」のかけ声とともに町を練り歩くのは、当選を喜ぶ伊田正則さんです。

大久保明前町長の辞職に伴い、11日行われた伊仙町長選挙は、開票の結果、伊田正則さんが2386票、盛初弘さんが2101票を獲得し、伊田さんが新人同士の一騎打ちを制して初当選を果たしました。

伊田さんは大久保前町長からの打診を受け、教育長の職を辞して町長選に出馬。

派閥の解消や農業の振興などを公約に掲げ支持を集めました。

投票率は92.53%。票差は285票の激戦でした。

一歩及ばなかった盛さんは―

盛初弘氏
「手応えは十分に感じていたので、こう差がつくとはまったく予想外のこと。彼(伊田氏)が言う派閥の解消をして、伊仙町をより良い方向にしていくと願っている」

開票から一夜明けた、12日午前9時。さっそく伊仙町役場に初登庁した伊田さん。

職員や支援者に見守られながら庁舎内に入っていきました。

そして町長室の椅子に座るとー

伊仙町・伊田正則町長
「座っていいですか?緊張して何が何だかわからない状況だが、ひとつひとつ地に足が付いたような気持ちで施策に取り組んでいけたら」

その後、当選証書を受け取った伊田さんは、これから始まる4年間の町政運営を前に、気持ちを新たにしているようでした。

伊仙町・伊田正則町長
「掲げた施策をひとつひとつ自分の中できちんと理解しながら、派閥の問題など大変な部分もきっとあると思うが、そこを私の信念を曲げないよう、一歩一歩、前に進んでいく決意」

ところで伊仙町の選挙を巡っては、過去には支援者同士が衝突することも。

11日夜は開票所となる伊仙町役場に投票箱が運び込まれる際に警察官が同行したり、役場周辺を警戒する警察官の姿が見られたりしましたが、混乱は見られませんでした。

一方、県警によりますと、今回の伊仙町長選挙を巡っては、文書掲示違反など6件の警告があったということです。

鹿児島テレビ
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