市民の憩いの場として知られ、休日は多くの子供たちでにぎわう宮崎県宮崎市佐土原町の久峰総合公園。そのパークゴルフ場にイノシシが出没している写真が視聴者から届いた。体長は1メートルほどあると見られる。もし公園でイノシシに遭遇してしまったら…?対処方法を専門家に聞いた。

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4月23日午後5時ごろ、宮崎市の久峰総合公園に出没した一頭のイノシシ。体長は1メートルほどで、木の周りをうろついている。イノシシはパターゴルフ場内で夕方確認されたということだ。散歩やランニングなどを楽しむ方が多い遊歩道からも近く、被害にあう恐れも考えられる。

久峰総合公園によると、2023年頃から公園内の至るところで、春にイノシシの目撃情報が相次いでいるという。

宮崎市久峰総合公園 荒木浩輔所長:
パターゴルフ場にイノシシが出るようになったのは4月に入ってから。それまでは、園内各所にちらほら出没していた。こちらでは夕方に出ることが多かった。

鳥獣被害対策アドバイザーの室屋敦紀さんに映像を確認してもらうと…

鳥獣被害対策アドバイザー 室屋敦紀さん:
可能性としてはオス。大きさも大きい。成獣で5〜60キロぐらい。それぐらいはある。

室屋さんは、公園に出没した理由について、エサが豊富な環境が考えられるという。

鳥獣被害対策アドバイザー 室屋敦紀さん:
このカシの木になるドングリを食べに来たと思う。本来ドングリは秋ごろに実が落ちて、山の中などにはない。

鳥獣被害対策アドバイザー 室屋敦紀さん:
このように他の野生動物が寄りづらい所だと、下に落ちていることがある。それを探しに来た。

もし、イノシシに遭遇してしまった場合、どう対処すれば良いのだろうか。

鳥獣被害対策アドバイザー 室屋敦紀さん:
刺激を与えると、びっくりして突進してきたり噛んできたりする。もし遭遇した場合は刺激を与えず、目線を外しながらそっとその場から離れる。イノシシは時速40キロ以上で走ることができる。走って逃げようとは考えない方がいい。

県内では4月、都城市で死んだ野生イノシシの豚熱への感染が確認された。5月7日、ゴルフコース内の数カ所では、まだ新しいイノシシのものとみられるふんも見つかり、室屋さんは誤って踏むことなどがないよう注意が必要だと話す。

鳥獣被害対策アドバイザー 室屋敦紀さん:
例えば豚熱ウイルスを持っているイノシシのふんを、人や車が運ぶ可能性は十分考えられる。

イノシシに遭遇するリスクだけでなく、豚熱の感染リスクも高まっている今、県は豚熱の感染を広げないために、山間部周辺の公園などでお菓子、残飯などを放置しないよう呼びかけている。

(テレビ宮崎)

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