東京メトロ南北線・東大前駅で起きた切りつけ事件で、逮捕された男のあまりにも身勝手な供述が明らかになりました。
9日、検察に身柄を送られた戸田佳孝容疑者(43)。
7日、文京区の南北線「東大前駅」で大学3年の男性を包丁で切りつけた疑いが持たれています。
逮捕された当日は黙秘していた戸田容疑者。
その後、「私がやったことに間違いありません」と容疑を認め、事件を起こした動機について供述を始めたのです。
「教育熱心な親のせいで不登校になり苦労した。東大を目指す教育熱心な世間の親たちに度が過ぎると子どもがグレて私のように犯罪を犯すということを示したかった」、戸田容疑者の口から出たのは、あまりにも身勝手な主張。
これまで、反省の言葉は述べていないといいます。
戸田容疑者の供述を東京大学の現役学生はどう受け止めるのでしょうか。
東京大学4年生:
東大生だからといって、みんながみんなビシバシ勉強しろ勉強しろって言われていたわけではない。理解半分あきれ半分。親への感情があったことは同情に値するが、それと被害に遭われた大学生は全く無関係ですし、絶対にあってはならないこと。
東大生の中には、3年前の事件を思い出すという人もいました。
東京大学2年生:
同じようなことがまたあったかみたいな。
東京大学4年生:
数年前共通テストの時に事件もあったと思う。
2022年、当時17歳だった少年が東京大学合格を目指すも成績不振に悩み、東大近くの路上で大学入学共通テストの受験生ら3人を包丁で刺した事件も起きています。
戸田容疑者は東大前駅で犯行に及んだことについて、「世間の人たちが教育虐待を連想しやすいと思ったから」と話しているということです。
そして、大学生を狙った理由については「理由は特にない。 たまたまこの男性が近くにいたので狙いました。世間に自分の考えを示すことができれば、相手が死んでも死ななくてもどちらでもよかった」と供述。
数年前から長野県内の一軒家に住んでいた戸田容疑者。
「経済的理由で生活が立ち行かなくなった」という趣旨の話もしているといいます。
事件当日、戸田容疑者は安曇野市の明科駅を訪れたあと電車で移動したとみられています。
戸田容疑者は電車で上京したその日に犯行に及んでいて、警視庁は事件に至る経緯をさらに詳しく調べています。