浮世絵の発展の歴史と江戸時代の福井の様子が分かる企画展「ワンダー浮世ランド」が、福井市の県立美術館で開かれています。
  
江戸時代の人々や風景を描く浮世絵。県立美術館が主催するこの展覧会では48点の浮世絵などが展示されています。
  
江戸時代に活躍した絵師・葛飾北斎が、現在の福井市にある九十九橋を描いた作品も。北斎が全国で名の知られた11の橋を描いたシリーズの一つです。
    
九十九橋は、明治の中頃まで半分が木、もう半分は石でできた珍しい橋でした。橋の近くには和紙を干している様子が描かれていますが、実際には九十九橋の近くで和紙作りは行われておらず、当時の福井の主要産業を紹介するためにあえて描いたのではとされています。
   
江戸を中心に都市部で発展し栄えた浮世絵の技術は、やがて地方にも伝わり福井でも浮世絵師が誕生しました。
  
福井の菱川師宣と言われた菱川師福が描いた福井藩の伝統行事「馬威し」の様子では、馬術を磨くため、福井城から九十九橋まで邪魔をする町人たちを避けながら馬を操る武士の様子が生き生きと描かれています。
  
師福は江戸時代に福井で生まれ、14歳頃に「馬威し」を見たとさています。
  
この企画展は5月11日までです。

福井テレビ
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