1日、大阪・関西万博で、「インド」と「ブルネイ」パビリオンがついにオープンした。

気になるパビリオンの中身と、それぞれの国のオープンまでの裏側を取材した。

■開幕から19日目 2つのパビリオンがオープン
記者リポート:インドパビリオンがついにオープンしました。
記者リポート:ついにブルネイパビリオンオープンです。
万博の開幕から19日目を迎えた1日、ついに、待ちに待った2つのパビリオンがオープンした。
オープンしたのは「インド」と「ブルネイ」でさっそく多くの来場客が詰めかけた。
インド館来場客:(オープン)狙ってきたんです。きょうオープンって聞いたので会社2人で休んで行こうっていうことで。
インド総領事 チャンドルアッパルさん:2週間遅れましたが、完全にできあがり、みなさんに見ていただけます。
待ちわびたオープンに喜びの声が聞かれたが、いったいなぜ、この2か国のオープンはここまで遅れたのか。ランナーはその苦難の日々を取材していた。

■インドパビリオンの1日は始まりは夜
会場アナウンス:エキスポ2025は22時をもって閉場させていただいた。
万博会場が1日の終わりを迎えた時、インドパビリオンの1日は始まる。
記者リポート(17日):開幕5日目の午後11時すぎです。さきほどインドパビリオンの前に大きな重機が到着し、外観の工事が始まりました。
人気(ひとけ)のない会場に次々と入る重機。そこには工事の遅れを取り戻すべく、急遽応援に駆けつけた作業員たちの姿が。
工事作業員:僕は応援なんで4月から。とりあえず人かき集めてやってる。
工事作業員:オープンはできるだけ(開幕に)間に合わせて欲しいという話はやったけど、無理なもんは無理やからね。(Q来た時点で無理やなって思っていた?)はっはっはっ!無理無理、無理。もうもう無理っていうのは分かってた。初めから。

■入札から建設に至るまで インドの対応がずっと後手後手に
なぜ工事は遅れたのかー。
関係者によると、その背景には、入札から建設に至るまでインドの対応がずっと後手後手に回ってきた実情があったという。
パビリオン関係者A:工事の開始も遅かった。インドは段取りしないし行き当たりばったりだ。
工事関係者B:入札から遅れていた。インドから資材が届かない、仕事の進め方も日本と違ってルーズですごい大変。
連日、作業は朝まで続き…
記者リポート:開場1時間前の午前8時です。工事車両が続々と引き上げていきます。
他のパビリオンのスタッフたちが出勤する頃、インドパビリオンの1日は終わってゆくのだった…

■「ちょっとのんびり文化」なブルネイ
続いては天然資源に恵まれた東南アジアの島国・ブルネイ。
我々が初めて取材したのは、開幕までおよそ1週間前に迫った先月7日。
急きょ担当することに決まった、建築士のトリーニ・ヤコポさん。オープンが遅れた理由はとってもシンプルで…
ブルネイパビリオン・総合プロデューサートリーニ・ヤコポさん:(ブルネイは)ちょっとのんびり文化。何となく理解してるつもりだが、あまり心配されていない。
のんびりとした国民性が要因となり遅れたパビリオン建設。開幕には間に合うはずもなく…。

■記者の手も借りるほど 日付変わっても工事
おとといの夜、取材班が訪ねるとまだまだ作業中でだった。
ブルネイパビリオン・総合プロデューサートリーニ・ヤコポさん:手伝ってくれるかな?
記者:僕が持っていっていいんですか?
記者の手も借りるほどに出来ていないのか…と思ったが、中に入ってみるとアーチ状の大きなオブジェが姿を現し、工事は最終盤。
日付が変わっても工事に打ち込み、ついに…きょう1日!
記者リポート:ブルネイパビリオンがついにオープンしました。早速多くの人たちが訪れています。
ヤコポさん:うれしいですね。たまらない。
ついに謎のベールを脱いだ2つのパビリオン。待ちに待たされたその魅力とは一体何なのか?

■午前11時ごろについにオープン ブルネイパビリオン
まずは午前11時ごろにオープンを迎えた「ブルネイ」。
来場者が続々と木のアーチをくぐり…中ではブルネイの景勝地や文化などの映像が流れ、の~んびりとした時間を過ごせる。
来場者:木のニオイがいい!めっちゃリラックスできる。ありがとうっていうのを『テリマカシ』っていうらしく現地の発音教えてくれる。

■インドパビリオン 午前11時すぎに整理券売り切れ
ナマステ(こんにちは)。
一方、インドパビリオンでは、朝から大勢の来場者が訪れ、整理券が配布されていた。しかし、午前11時すぎー
記者リポート:今、最終入場20時50分の整理券を配り始めました。
インド館スタッフ:整理券売り切れてしまいましたので…」遅れて来た人は…「すぐ行ってみたんですけどもう即いっぱいですね…。
初日は大盛況で昼前には当日分の整理券がなくなった。一体、中には何があるのか?

■インド総領事が案内 目玉は無人探査機「チャンドラヤーン3号」の模型
なんと、インド総領事が案内してくれた!
インド総領事:ここでは宇宙計画と月面探査について展示しています。
スクリーンには宇宙の映像が流れ、目玉はこちら!無人探査機「チャンドラヤーン3号」の模型。
インド総領事:インドは世界で唯一、月面探査機が月の南極に降り立った国なんです。
こちらはインドの列車のようだが、ニッポンの鉄道ファンにはどう映るのか!
鉄道ファン:ベッドがある!寝台列車がインドにもあったの!屋根が空いてるところが気に入りました。(Q乗ってみたいですか?)はい!!

■インドからの来場者も 「インド人ですら知らないことを知ることができた」
そして、はるばるインドからの来場者も!
インドからの来場者:とても興奮してます!インドパビリオンがきょうは初日だからね。
記念すべきオープン日に運よく立ち合ったインドのファミリー。大阪・関西万博にとってもまさに新しい存在のインドパビリオンはどう映ったのか?
インドからの来場者:とても楽しかった!インド人ですら知らないことを知ることができたよ。
最後に…遅れに遅れたことを聞きにくいけど、聞いてみた!
インド総領事:2週間でできたし、遅れたとは思っていません。完成して本当にうれしいです。
(関西テレビ「newsランナー」2025年5月1日放送)
