きょうから5月。梅雨を前にして晴れて快適な時期と言われるが、メイストームが来たり、ゲリラ雷雨や寒暖差があったりする。気象での季節区分で5月は春だが、夏日や真夏日になって夏の暑さもある。一方、朝は霜が降りるほどの冷え込みがあったり、ヒョウが多いのも5月だ。山岳部では雪が降ることもあるので登山は要注意だ。

「五月雨」は梅雨の雨だけ

たぶん、毎年イメージしているほど穏やかではない5月だが、放送で使う言葉として我々が注意しているのが「五月晴れ(さつきばれ)」と「五月雨(さみだれ)」だ。

筆者が駆け出しだった40年近く前は、放送で5月に「五月晴れ」と言うと、間違っているというご意見を頂くことがあった。ご存じの方も多いと思うが、両方は元々旧暦5月、今の暦でいうと6月の梅雨の頃に使っていた言葉。五月晴れは元来、梅雨の晴れ間を指し、五月雨は梅雨の断続的に降る雨を指す。

「五月晴れ」新緑の茶畑と富士山
「五月晴れ」新緑の茶畑と富士山
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ただ、五月晴れは時代と共に使われ方が変わり、現在では新暦5月の晴れを指すという方が一般的になり、放送でも5月の晴れに対して使う。一方、五月雨の方は元の意味のまま、現在も6月に使う言葉だ。

国語辞典を引くと、「五月晴れ」は新暦5月の晴れと梅雨の晴れ間の2つの意味が記載されているが、「五月雨」は梅雨の雨だけだ。

もし、今、元来の意味である6月に「五月晴れ」を放送で使うと、間違っているというご意見を頂くのかもしれない。きょうから5月、「五月晴れ」と「五月雨」を注目してみた。

今夜から明日は落雷や竜巻・突風や強雨に注意

今夜遅くから明日にかけて西日本、東日本は落雷、竜巻、突風、急な強い雨に注意してほしい。あす2日朝の雨予想で、大阪など近畿地方で強い雨が予想されているが、その前の今夜は九州、四国、中国地方で強い雨が降り、そのタイミングで落雷や竜巻、突風の可能性がある。

また、その後、明日の日中は東海や関東でも同様の注意が必要になる。雷鳴が遠くから聞こえたり、稲光が遠くに見えたら、すぐに頑丈な建物の中に入ってほしい。

ゴールデンウィーク後半の天気は?

北日本は晴れが続かずに小刻みに天気が変化する。

西日本、東日本は3日(土)から5日(月)にかけて晴れるが、連休最終日の6日(火)は雨の可能性がある。
【執筆:三井良浩(フジテレビ気象センター)】

三井良浩
三井良浩

気象キャスター、プロデューサーを経て、2024年にフジテレビを定年退職。現在、フジテレビ気象センターでシニアエキスパート勤務。モットーは、災害から国民の生命と財産を守るための情報を届ける。気象予報士。