北海道のゴールデンウィークは例年開花したサクラを楽しめる時期だが、4月29日は冬に逆戻り。

上空に流れ込んだ4月中旬並みの寒気の影響で、各地を季節外れの雪が直撃した。

GW開幕するも…季節は冬に逆戻り?

北見市と上川町を結ぶ石北峠。

雪で路面が真っ白に。

北海道内は上空に寒気が流れ込み、東部を中心に雪が降っている。

石北峠の午前8時の気温は氷点下1.7℃。

5センチほどの雪が積もり、真冬の光景に逆戻りした。

この雪で2台の除雪車が出動。

シャーベット状の雪にどの車もスピードを落とし、慎重に運転しているようだった。

石北峠では除雪車が出動
石北峠では除雪車が出動
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4月28日、サクラの開花が発表された帯広市も朝から湿った雪が降り、春と冬が混在する状況に。

29日午後4時までの12時間では、上士幌町糠平で13センチ、帯広空港で10センチの雪が降った。

29日の帯広市の最低気温は0.6℃。

街ゆく人は足早に建物へ向かっていった。想定外の雪にみな困惑した様子だ。

「これは予想外ですよね(雪は)いらないですよね」(帯広市民)

「びっくりしました。困りますね」(観光客)

観光客も市民も顔を曇らせる雪となったようだ。

想定外の雪に困惑する様子も(帯広市)
想定外の雪に困惑する様子も(帯広市)

函館ではサクラが満開!ところが

「こちらはサクラのトンネルといった感じですね。サクラ並木がきれいに続いています。とっても爽快です」(八木隆太郎 フィールドキャスター)

4月28日、サクラの満開を発表した函館市。

サクラの名所・五稜郭公園は多くの花見客でにぎわった。

一転して29日は。

4月28日にサクラが満開になった函館市
4月28日にサクラが満開になった函館市

「サクラは見事に咲き誇っているんですが、この冷たい雨の影響でしょうか。花びらは下を向いてしまっていて寒そうです」(八木キャスター)

函館市の29日の最高気温は28日より3.8℃低い8.6℃。

3月下旬並みとなった。

29日は雨でサクラ周辺の人影もまばらに
29日は雨でサクラ周辺の人影もまばらに

サクラを見に訪れた観光客はどこへ?

28日夜からの雨の影響で公園内には水たまりができ、きれいに咲いたサクラは一部で散り始めていた。

29日朝は花見での宴会や、サクラのトンネル周辺で写真を撮る人の姿もなく、少しさみしい大型連休4日目となった。

「きょうは4枚くらい着てます」

「できれば暖かいお花見したかったがどちょっと寒い」(ともに江別市からの花見客)

いったい函館にサクラを楽しみに来た客はどこへ行ったのか。

一部で散り始めたサクラも
一部で散り始めたサクラも

ひときわにぎわう場所があった。

「五稜郭タワー展望台です。こちらは雨に濡れることなく上から花見ができるとあって、朝から大混雑です」

高さ107メートルの五稜郭タワー。

展望台から臨むサクラ色に染まった星型の城郭を多くの観光客が楽しんでいた。

「天気悪くてもみんなで楽しめればいいと思うので、みんなで来られてすごく満足している」(札幌からの花見客)

北海道全体で季節が逆戻りしたような寒さは4月30日昼ごろまで続く見込みで、ゴールデンウイーク後半にかけて、おでかけ先は悩ましい状況が続きそうだ。

大勢の客が楽しむ五稜郭タワーからのサクラの光景
大勢の客が楽しむ五稜郭タワーからのサクラの光景
北海道文化放送
北海道文化放送

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