首周りが鮮やかなオレンジ色のオスと、ほんのり黄色いメス。

国の天然記念物にも指定されている貴重なニワトリの一種「ウズラチャボ(鶉矮鶏)」が何者かによって盗まれ、行方が分からなくなっている。
ウズラチャボのオス1羽が盗まれる
被害に遭ったのは、茨城・常陸大宮市のニワトリ愛好家・岡山七五三男(しめお)さん。

4月27日の午前4時半ごろ、自宅で飼っているニワトリたちの普段とは異なる鳴き声を聞き、小屋に向かったところ…。

小屋では、金網と中の扉の両方を洗濯ばさみで止めていたが、岡山さんが駆けつけた時には扉は開いた状態で、中の2羽がいなくなっていた。
ほかにも貴重なニワトリ数羽がいなくなっていたため、岡山さんが小屋の周辺を見回したところ、怪しい2人組を発見したという。

ニワトリを盗まれた岡山七五三男さん:
ちょっと向こう見たら、道を下ったところに2人の男がいて“コラッ!”て(叫んだ)。
そしたらビックリしたのか(1人が)転んで…。
その時に、(抱えていた)ミノヒキドリとウズラチャボのメスが逃げるのが見えた。ただ(ウズラチャボの)オスは持っていかれた。

2人組はオスのウズラチャボ1羽を抱え、近くに止めてあった車で逃走したという。
飼育は自由にできるが愛好家は減少
ウズラチャボは、国の天然記念物に指定されている小型のニワトリで、尻尾の羽がないことが特徴だという。

飼育は自由にできるものの、愛好家は減っていて、繁殖のため仲間内で頻繁に貸し借りが行われていた。
今回盗まれたウズラチャボも、別の愛好家から借り受けていたものだった。

本来の持ち主である男性は、盗まれたオスについて「一番できのいい子だった。今度ゴールデンウィークに新潟で品評会があるんですけど、そこにも連れて行こうかなと思っていたぐらいのニワトリなんです」と残念がっていた。
逃げた2人組の人物像は?
岡山さんは、逃げた2人組の人物像について、「愛好家ですね。それ以外はまず考えられない。ニワトリに興味ない人が持っていっても意味ないでしょう」と推測したうえで、こう怒りをあらわにした。

ニワトリを盗まれた岡山七五三男さん:
正直(売ったとしても)価格はゼロになりますからね。ですから愛鶏家をやっていて、「こういうニワトリが欲しい」という願望が強かったんでしょうね。
正直、制裁を受けてほしいですよ。盗むくらいならば、正面からちゃんと言ってくれと言いたい。
(「イット!」 4月28日放送より)